健康・医療

心臓病対策に医師がすすめる食事術「毎日食べてほしい」5つの食材とは?

毎日食べたい“心臓リハビリフード”【3】豚赤身肉

3つ目は「豚赤身肉」。豚赤身肉には、血液中の糖をエネルギーに変換する際に必要なビタミンであるビタミンB1が多く含まれており、血糖値の上昇を抑える効果があります。肥満予防、疲労軽減のためにも、多く摂取することを心掛けるといいそうです。

豚赤身肉
豚赤身肉は血糖値の上昇を抑えるビタミンB1が含まれる(Ph/photoAC)
写真5枚

「なかでもヒレ肉は脂肪が少なく、カロリーを抑えることができるので、とくにおすすめ。ビタミンB1の吸収率を上げる『硫化アリル』という成分を多く含んだ、玉ねぎ、にんにく、にらなどの野菜と一緒に食べると効果的です」

毎日食べたい“心臓リハビリフード”【4】ナッツ類

4つ目は「ナッツ類」。アーモンドを始めとするナッツ類はカロリーが高い一方で、塩分の排出を促し、血液を下げる効果のあるカリウム、ナトリウム、マグネシウムといったミネラルを多く含みます。

「過剰摂取は厳禁ですが、適度に毎日食べることが、確実に健康増進につながるのです」

毎日食べたい“心臓リハビリフード”【5】お酢と緑茶

5つ目は「お酢と緑茶」。お酢の酸味のもとである酢酸、緑茶に含まれる渋み成分のカテキンには、糖質をブドウ糖に分解する酵素の働きを弱め、血糖値の上昇を抑える効果があります。

「お酢には高い血圧を下げたり、内臓脂肪を減らしたりする効果も認められているので、まさに一石二鳥どころか“一挙三得”です。お酢をそのまま飲むわけにはいかないので、料理に上手に取り入れていきましょう」

◆教えてくれたのは:医師・上月正博さん

白衣の男性
東北大学名誉教授・医師の上月正博さん
写真5枚

こうづき・まさひろ。東北大学名誉教授、山形県立保健医療大学理事長・学長、医学博士、日本心臓リハビリテーション学会名誉会員、総合内科専門医、腎臓専門医、高血圧専門医、リハビリテーション科専門医。1981年東北大学医学部卒業。心臓や腎臓などの内部障害のリハビリテーションを専門とし、心臓や腎臓の分野に貢献した科学者に贈られる世界的に名誉ある賞「ハンス・セリエメダル」を2018年に、「日本腎臓財団功労賞」を2022年に受賞。著書に『医師がすすめる自力でできる弱った心臓を元気にする方法』(アスコム)など。

●「脂質中毒」は死を招く病を引き起こすリスクも 予防には「玄米」「和菓子」を活用し10日間の脂質絶ち

●お風呂場で死に至るリスクのある「ヒートショック」 食後1時間以内の入浴は避けるなど今すぐできる対策

関連キーワード