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犬の4頭に1頭が皮膚病? 犬が自分の身体を噛んだり舐めたりしたら…飼い主が注意すべき疾患の種類と対策は?

鼻の短い犬に多いアレルギー性皮膚炎

膿皮症の次に多いアレルギー性皮膚炎は、犬の免疫システムが特定の物質に過剰反応することで皮膚に炎症を生じる病気です。アレルギー原因物質を吸い込んだり、食べたり、原因物質に皮膚が触れたり、ダニに血を吸われたりして発症します。原因物質となるのは人間と同様にハウスダストや花粉、ノミ、食物などです。

犬
春先は花粉の可能性も(Ph/イメージマート)
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「これも主な症状は皮膚のかゆみです。食物アレルギーの場合、耳や脇、股、目の周り、口の周り、足先にかゆみが出ることがあります。また、皮膚症状以外に下痢などの消化器症状が出る場合もあります。症状が出やすいのはやはり高温多湿な夏場で、花粉が飛散する3月頃から増えてきます」

保険金請求データによると、短頭種や柴犬に多いようです。決まった時間、場所、シチュエーションでかゆがるなど、かゆみに規則性がある場合はアレルギー性皮膚炎が疑われます。治療法は、アレルギー検査などでアレルゲンを特定して除去することと、抗ヒスタミン剤や副腎皮質ホルモン剤、免疫抑制剤などの投与です。

ハウスダストや花粉、カビが要因のアトピー性皮膚炎

アレルギー性皮膚炎の中で、ハウスダストや花粉、カビなど環境中のアレルゲンに皮膚が触れて炎症が出るのがアトピー性皮膚炎です。

「アトピーも主な症状はかゆみです。遺伝的な素因が関与しているとされ、生後6か月から3歳ぐらいまでの若いうちに発症することが多いです。治療は他のアレルギー性皮膚炎と同様に、アレルゲンを取り除くことと、かゆみを抑える薬を使うこと、そしてスキンケアです。基本的には一生付き合っていく病気なので、変化する症状に合わせて治療を行っていきましょう」

◆教えてくれたのは:獣医師・内山莉音さん

獣医師・内山莉音さん
獣医師・内山莉音さん
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獣医師。日本獣医生命科学大学卒業(獣医内科学研究室)。動物病院を経て、アニコム損害保険(株)に勤務。現在もアニコムグループの動物病院で臨床に携わる。

取材・文/赤坂麻実

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