年を重ねると増えてくる、抜け毛や薄毛、実年齢より老けて見られがちな髪のパサつきといった悩み。そんな髪の悩みに対抗する栄養素を食事から意識的に取り入れてみてはいかがだろうか。そこで、「髪にはビタミンB群やビタミンEなどが必須の栄養素です。これらの栄養素をたっぷりとれる野菜を食べるのがおすすめです」と語る野菜ソムリエプロの福島玲子さんに、若々しい髪を取り戻す栄養素が豊富な食材について教えてもらった。
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髪の悩みにはさやいんげん&くるみ
健康な髪を目指す栄養素を摂るなら、さやいんげんとくるみがおすすめです。それぞれ髪にどんな効果をもたらす栄養素を含んでいるのか、解説します。
育毛に効果的なさやいんげんの栄養素
さやいんげんは、ビタミンB群が豊富。中でもとくに育毛に関わるのが、ビタミンB2とB6です。
ビタミンB2は皮脂の分泌をコントロールするため、頭皮の環境を清潔に保つ効果があります。また、ビタミンB6は髪の材料になるたんぱく質の合成に関わる栄養素です。
ほかにも、ビタミンB1やB12は細胞分裂を活性化させる働きで、髪の成長をサポートします。
このように、ビタミンB群は頭皮のターンオーバーを促し、髪の成長に貢献します。髪や頭皮だけでなく、筋肉、肌、ホルモンなど、体の材料となるたんぱく質と一緒に摂ることで、つややかな髪の成長に役立ちます。
抜け毛や薄毛対策にはくるみ
くるみはさやいんげんと同様に、ビタミンB群を多く含むだけでなく、血液の流れをよくするビタミンEも豊富です。血流がよいと、髪のもとになる毛母細胞が活性化され、健康的な髪が育ちます。
また、亜鉛やマグネシウムなどミネラルも豊富です。とくに、抜け毛の原因となるホルモンの生成を阻害する作用が亜鉛にあるといわれています。細胞の再生を促進する働きもあるので、毛母細胞を増やすのだそうです。亜鉛は不足すると毛が抜けやすくなると言われているので、亜鉛を摂ることは抜け毛や薄毛対策に効果的です。
ちなみに、くるみは脂質が多く高カロリーなので、食べ過ぎには気をつけましょう。1日あたりの目安量は、約30g(ひとつかみ程度)とされています。
「いんげんとくるみのハニーマヨ和え」のレシピ
材料も少なく、簡単に作ることのできる「いんげんとくるみのハニーマヨ和え」は、もう一品欲しいときの副菜にもぴったりです。
《材料》(2人分)
いんげん…6本 くるみ…30g マヨネーズ…大さじ1 はちみつ…10g
《作り方》
【1】いんげんはヘタを取り沸騰した湯の中に入れて約1分茹でる。
【2】いんげんを1cmの長さに切り、くるみは手で好みの大きさに割り、ボウルに入れる。
【3】はちみつとマヨネーズを【2】に加え、和えたら完成。
◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/
構成/イワイユウ