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【老舗名店の料理人2人直伝のお茶漬け】三代目たいめいけんシェフは市販の「オニオンスープ」で作る洋風茶漬けレシピ

老舗名店の料理人2人直伝のお茶漬け
老舗名店の料理人2人直伝のお茶漬け(撮影/菅井淳子)
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心待ちにしていた新米の季節が到来。 米価格高騰も言われるなか、大事なお米を一粒残らず味わうために、食通おすすめのお茶漬けで、新米をよりおいしく味わいたい。お茶碗一杯で幸せになるお茶漬けの世界に注目。老舗名店の料理人2人直伝の絶品茶漬けの作り方を紹介する。

※すべて材料は1人分(目安)。お茶漬けの具材やお茶、だしの分量は好みで調整してください。

和代表:菱田屋・5代目店主、菱田アキラさん直伝の絶品茶漬け

創業から100年以上の歴史を持つ、駒場東大前の老舗「菱田屋」。受け継がれる昔ながらの定食メニューのほか、中華の名店「文琳」で修行した本格中華料理なども提供する菱田屋5代目店主・菱田アキラさんが教えてくれたのは、「いかの塩辛とのり茶漬け」と「鶏ささ身とかつお梅、塩昆布茶漬け」だ。

菱田屋・5代目店主、菱田アキラさん
お酒のシメや飲みすぎた翌日にも!菱田屋・5代目店主、菱田アキラさん(撮影/菅井淳子)
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「子供の頃、お茶漬けの素となめたけ入りのお茶漬けを1日10杯食べたのがよい思い出です。野球少年で食事のノルマがあったのですが、白ご飯だけだと食べられないので、母がお茶漬けにしてくれました。

お茶漬けは、冷やご飯だとお茶がぬるくなるので、熱々の炊きたてか、電子レンジで加熱してから器に盛るのがおすすめです」(菱田さん)

玄米緑茶の香ばしさと塩辛の旨みが広がる!「いかの塩辛とのり茶漬け」レシピ

いかの塩辛とのり茶漬け
いかの塩辛とのり茶漬け(撮影/菅井淳子)
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《作り方》

【1】水1と1/4カップに玄米緑茶大さじ1を入れ煮立たせる。

【2】器にご飯1杯分を盛り、いかの塩辛大さじ2ときざみのりをひとつかみのせる。

【3】【1】を茶こしでこしながら【2】に注ぐ。

梅の酸味で食欲のないときもさらっと食べられる「鶏ささ身とかつお梅、塩昆布茶漬け」レシピ

鶏ささ身とかつお梅、塩昆布茶漬け
鶏ささ身とかつお梅、塩昆布茶漬け(撮影/菅井淳子)
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《作り方》

【1】煮立った湯に鶏ささ身1本半を入れて火を止め、10分置く。取り出して水を切り、食べやすい大きさに割く。

【2】ボウルに【1】と梅肉大さじ1、花かつおひとつかみ、塩昆布をひとつまみを入れて和える。塩昆布が水分を吸ってしっとりするまでなじませる。

【3】鍋に水11/4カップ、顆粒だしの素大さじ1を入れ煮立たせる。

【4】器にご飯1杯分を盛り、【2】とせん切りにした青じそ1枚をのせ、白いりごま適量を振り、【3】を注ぐ。

菱田さんお気に入りの新米は、コシヒカリとのこと。

◆菱田屋5代目店主・菱田アキラさん

創業から100年以上の歴史を持つ、駒場東大前の老舗「菱田屋」。受け継がれる昔ながらの定食メニューのほか、中華の名店「文琳」で修行した本格中華料理なども提供。

洋代表:三代目たいめいけん・茂出木浩司シェフ直伝の絶品茶漬け

創業は昭和6年。東京・日本橋にある西洋料理の老舗「たいめいけん」の3代目シェフの茂出木浩司シェフ。伝統を継承しつつ、時代にあった味を追求し、商品プロデュースやメディアでも幅広く活躍する茂出木シェフが紹介するのは、「オニオンスープとマッシュルームの洋風茶漬け」と「サラダチキンの豆乳みそ茶漬け」だ。

三代目たいめいけん・茂出木浩司シェフ
洋風スープでも簡単にお茶漬けが完成!三代目たいめいけん・茂出木浩司シェフ
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「初代と仲のよかった元プロボクサーのファイティング原田さんが減量後、店にいらっしゃるときに、固形物で体が驚かないよう、当店の名物『オニオングラタンスープ』を改良したものをお出ししていました。

今回はそれをお茶漬けにアレンジ。市販のオニオンスープで簡単に作れます! お茶漬けはさらっと食べやすいので私自身も体調が少し悪いときなどに食すことが多いですね」(茂出木さん)

フライドオニオンも味のアクセントに「オニオンスープとマッシュルームの洋風茶漬け」レシピ

オニオンスープとマッシュルームの洋風茶漬け
オニオンスープとマッシュルームの洋風茶漬け(撮影/菅井淳子)
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《作り方》

【1】 市販のオニオンスープ1カップ弱(180ml)に白マッシュルーム2個を好みのサイズにカットして入れ、一度煮立たせる。

【2】器にご飯1杯分を盛り、【1】をかけ、フライドオニオン・粉チーズ・刻んだパセリ各適量を散らす。

豆乳みそスープが冷製のお茶漬けに合う「サラダチキンの豆乳みそ茶漬け」レシピ

サラダチキンの豆乳みそ茶漬け
サラダチキンの豆乳みそ茶漬け(撮影/菅井淳子)
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《作り方》

【1】冷製コンソメスープ1/2カップ、無調整豆乳1/2カップ、みそ大さじ1/2を混ぜ合わせる。

【2】器にご飯1杯分を盛り、サラダチキン25gをほぐしてのせる。絹ごし豆腐50gは水切りし、粗くちぎって散らす。

【3】【2】に【1】を注ぎ、薄くスライスしたフルーツトマト1個をのせ、塩・オリーブオイル・黒こしょう各適量で味を調え、好みでセルフィーユ適量をのせる。

茂出木シェフのお気に入りの新米は「新之助」とのこと。

◆三代目たいめいけん・茂出木浩司シェフ

創業は昭和6年。東京・日本橋にある西洋料理の老舗「たいめいけん」の3代目シェフ。伝統を継承しつつ、時代にあった味を追求。商品プロデュースやメディアでも幅広く活躍。

番外編:お茶漬けにおすすめの具材&味付け

米・食味鑑定士として、レシピ提供やお米コンテストの審査員を務めるごはんソムリエ・秋元薫さんに聞いたお茶漬けにおすすめの具材&味付けも紹介する。

ごはんソムリエ・秋元薫さん
ごはんソムリエ・秋元薫さん
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●お茶漬けにおすすめの具材

「味が濃いもの、脂や香りがあるものは、特に旨みが出やすく、お茶漬けにすることで味の変化も楽しめます」(秋元さん・以下同)

・しば漬け&しその実

しば漬け&しその実
しば漬け&しその実(撮影/菅井淳子)
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・佃煮

佃煮
佃煮(撮影/菅井淳子)
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・桜えび

桜えび
桜えび(撮影/菅井淳子)
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・ピータン

ピータン
ピータン(撮影/菅井淳子)
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・とんかつ

とんかつ
とんかつ(撮影/菅井淳子)
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・なめたけ

なめたけ
なめたけ(撮影/菅井淳子)
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・せんべい

せんべい
せんべい(撮影/菅井淳子)
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●お茶漬けにおすすめの味付け

「和風はもちろん、洋風・中華風も調味料との組み合わせで楽しめますよ」

和風:白だし、めんつゆ、昆布だし、玄米茶、ほうじ茶

洋風:洋風顆粒だし+黒こしょう、カレー粉

中華風:鶏がらスープ+ごま油、ラー油

◆ごはんソムリエ・秋元 薫さん

米・食味鑑定士として、レシピ提供やお米コンテストの審査員を務める。著書に『帰ったら15分で作れる! 夜ラクごはん』(ナツメ社)。

撮影/菅井淳子 調理・スタイリング/岡本ゆかこ 取材・文/近藤鈴佳

※女性セブン2024年9月26日・10月3日号

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