
「冷えは万病のもと」と言われている。寒さで体調を崩しやすい季節、管理栄養士考案の手軽に作れる小鍋で体をじんわりあたため、血流をよくして免疫力アップを狙って! たんぱく質をたっぷり摂れる、管理栄養士・金丸絵里加さんのあっため小鍋レシピを紹介する。
たんぱく質であっため小鍋
鍋の種類により、油が使えないものがあります。食材を焼き付ける場合、事前にフライパンで焼き付けてから鍋に加えてください。
筋肉量を上げて代謝アップ
「寒い季節は運動量が少なくなり、筋肉量が減ってしまうことも。そうなると体の熱産生ができなくなり、体温維持が難しくなりがちです。体を温めるには、良質なたんぱく質を食事で補いながら、筋肉量を維持することが大切。肉や魚介、大豆製品なども取り入れて」(金丸さん)
たんぱく質の効果効能
冷えにくい体作りに欠かせないたんぱく質。摂取することで、効率的に筋肉量を増やすことができる。肉、魚介類のほか、大豆加工食品なども良質なたんぱく源。低脂肪の食材を選ぶのも筋肉量アップのコツ。
「たことえびのナッコプセ風鍋」のレシピ
良質なたんぱく質&低脂肪がうれしい食べ応えも抜群!
たこ、えびは良質な動物性たんぱく質が豊富。タウリンも多く疲労回復効果あり。

《作り方》(多めの1人分 ※小鍋は6号サイズ 内径約15cm相当)
【1】春菊1/3束は葉をざく切りに、茎は1cm長さに切る。玉ねぎ1/4個はくし形に切る。エリンギ1本は食べやすく切る。
【2】ゆでだこ80gはぶつ切り、むきえび80gは背ワタがあれば取り除く。結びしらたき3個は、よく水洗いする。
【3】鍋に玉ねぎとエリンギ、【2】、水1と1/2カップ、コチュジャン・酒各大さじ1、しょうゆ・鶏がらスープの素・おろしにんにく各小さじ1/2、おろししょうが小さじ1を入れて中火にかけ、煮立ったら春菊の茎を加える。火を弱めて3~4分煮たら春菊の葉を加えてさっと煮る。
「豚ヒレのレモンエスニック鍋」のレシピ
低脂肪の豚ヒレ肉はさわやかスープとも好相性。赤身の豚肉は低脂肪で良質なたんぱく源のため、筋肉量を上げて体内の熱量増加も。

《作り方》(多めの1人分 ※小鍋は6号サイズ 内径約15cm相当)
【1】豚ヒレ肉120gは1cm厚さに切り、こぶしで叩いてから片栗粉適量をまぶす。しめじ1パック(100g)は小房にほぐし、ブロッコリー小1/2個は小房に分けてから半分に切る。
【2】鍋に水1/2カップ~2カップ、にんにく1/2片、レモン汁小さじ1、ナムプラー大さじ1/2、みりん・鶏がらスープの素各小さじ1/2、赤唐辛子の輪切り1/2本分と、しめじ、大豆もやし1/3袋(約60g)を入れて中火にかけ、煮立ったら豚肉を入れてアクを取りながら5分ほど煮る。
【3】ブロッコリーを加え、さらに2~3分ほど煮る。国産レモンのスライス3枚をのせる。
【Point】

豚ヒレ肉は、こぶしで叩いて繊維を壊せばやわらかな食感に。
「たらの海苔鍋」のレシピ
煮汁に溶け込んだ海苔のとろみと風味が奥深い。高たんぱくな白身魚。パサつきがちな身は、油に漬けることで食感しっとり。

《作り方》(多めの1人分 ※小鍋は6号サイズ 内径約15cm相当)
【1】ボウルに白だし小さじ2とごま油小さじ1/2を入れて混ぜ、ひと口大に切った生たら大1切れを10~20分ほど漬けておく。白菜2~3枚はざく切りにし、長ねぎ1本は4cm長さの斜め切りにする。
【2】鍋に水1と1/2カップ、ゆずこしょう・しょうゆ各小さじ1、酒大さじ3、白菜の固い部分、海苔を入れて中火にかけ、煮立ったら【1】のたらを漬けだれごと加える。
【3】再び煮立ったら長ねぎと白菜を加えて火を少し弱め、具に火が通るまで5分ほど煮る。仕上げに焼き海苔(全形)1枚をちぎって散らす。
「ぶりしゃぶのヨーグルトポン酢鍋」のレシピ
ヨーグルトはビタミンを産生させるビフィズス菌入りを選んで代謝アップ!腸内環境が整う美腸活だれで温活を!

《作り方》(多めの1人分 ※小鍋は6号サイズ 内径約15cm相当)
【1】塩蔵わかめ20gは水洗いしてから水で10分ほど戻し、食べやすい大きさに切る。水菜1/4束はざく切りにする。
【2】プレーンヨーグルト(無糖)50g、ポン酢しょうゆ・すり白ごま各大さじ1は滑らかになるまでよく混ぜておく。
【3】鍋に昆布(5cm角)1枚と水1と1/2カップ、酒大さじ2を入れて弱めの中火にかけ、煮立ったらわかめと水菜、ぶり(刺身用)120gを1枚ずつ加熱し、【2】のたれにつけていただく。
「鶏胸肉のサンラータン風鍋」のレシピ
もずく酢のやさしい酸味で後引く味わいに。動物性たんぱく質の鶏胸肉と植物性たんぱく質の豆腐、Wで筋肉を強化!

《作り方》(多めの1人分 ※小鍋は6号サイズ 内径約15cm相当)
【1】鶏胸肉1/2枚(約130g)は、ひと口大のそぎ切りにして塩こうじ小さじ1をもみ込んでおく。
【2】えのきたけ1/3袋(30g)は根元を切り落とし、3等分の長さに切ってほぐす。にら1/4束は食べやすい長さに切る。
【3】鍋に水1と1/2カップ、鶏がらスープの素・オイスターソース各小さじ1、酒1/4カップとえのきたけを入れて中火にかけ、煮立ったら木綿豆腐1/4丁(約80g)を大きめに崩して入れ、【1】の鶏肉を加える。
【4】中火で5分ほど煮たら、もやし1/2袋ともずく酢(市販)1パック(100g)を汁ごと加える。3分ほど煮たら全体を大きく混ぜ、にらを加えてラー油適量をたらす。
◆教えてくれたのは:管理栄養士・金丸絵里加さん

料理研究家。健康的な家庭料理を提案。栄養指導やダイエットのアドバイスなども行う。著書に『体がととのうスープ』(Gakken)ほか多数。https://www.instagram.com/erika_kanamaru/
撮影/田中宏幸取材・文/川越光笑
※女性セブン2025年2月6日号