料理・レシピ

定番おかずの麻婆豆腐を格上げ!『四川飯店』の元祖・麻婆豆腐の家庭向けレシピを総料理長が指南

麻婆豆腐を皿に盛っている
旨みと香りを引き出す技が詰まった、元祖家麻婆を『四川飯店』料理長が徹底解説!
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みんな大好き定番おかず、麻婆豆腐。でも、つい市販の「素」に頼っていませんか? 特別な調味料やテクニックがなくても、お店のような絶品麻婆ができるレシピを『四川飯店』の総料理長が紹介。ご飯が止まらなくなること間違いなし!

『四川飯店』の総料理長が語るコツ

「麻婆豆腐は7~8割の人が頼む人気メニューです」と、総料理長の鈴木広明さんは話す。

1970年代、当時日本になかった甜麺醤を赤みそで、四川の山椒を黒こしょうで代用した麻婆豆腐を紹介したのが『四川飯店』の創業者・陳建民さん。以来、市販のレトルト食品が発売されるなど、日本の食卓に麻婆豆腐が浸透した。

「炒めるときは、油の色で具材を加える頃合いなどを見極めます。焦げるのが心配なときは、火を止めて作業すれば慌てません」(鈴木さん・以下同)

麻婆豆腐
店舗では2~3年熟成させた「ピーシェン豆板醤」を使用した『陳麻婆豆腐』(2000円)を提供。本場特有の黒っぽい見た目、しびれる辛さが特徴の看板メニュー
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「四川風麻婆豆腐」のレシピ

弾力のある豆腐、ピリ辛のたれ。すべてのバランスが絶妙な王道麻婆。

※掲載しているレシピ、料理は家庭用にアレンジしたもので、お店で提供しているものとは異なります。

《材料》(2人分)

絹ごし豆腐…1丁(400g) 豚ひき肉…100g 長ねぎ…1/3本 鶏がらスープ…3/4カップ(3/4カップの湯に表記通りの鶏がらスープの素を溶かしたもの) 水溶き片栗粉…大さじ3 サラダ油…大さじ2

【ベースの味つけ】
豆板醤…大さじ1 甜麺醤(てんめんじゃん)…大さじ2/3 ラー油…大さじ1/2 すりおろしにんにく・豆鼓醤・一味唐辛子…各小さじ1

【A】
しょうゆ…大さじ1 酒…大さじ1/2 こしょう…少量

《豆腐》

カットした豆腐
豆腐は1.5~2cm角に切る
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なめらかな舌触りのものがおすすめ。店ではきめが細かい特注の木綿豆腐を使用。1.5~2cm角に切る。

《作り方》

【1】油が透明になるまでひき肉を炒める

豚ひき肉を炒めている
豚ひき肉は油をひいたフライパンで炒める
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油大さじ1を熱したフライパンで豚ひき肉を炒める。炒め始めたときは、油にやや濁りがある。

豚ひき肉を炒めている
油が透明に
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「肉特有のくさみが抜け、まんべんなく火が入ると油が透明になります。肉野菜炒めなど、ほかの料理にも使えるテクニックですよ」

【2】火を止めて調味料を加える

火を止めてベースの味つけの調味料を加える。

ひき肉に調味料を加えている
調味料は火を止めてから入れる
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「豆板醤などは焦げやすいので、一度火を止めてから加えると失敗がありません」。

【3】澄んだ赤い色になるまで弱火でじっくり炒める

時折フライパンを火から上げるなどして、焦がさないように弱火でじっくり炒めていく。調味料が均一に混ざり、油がきれいな赤い色になったら鶏がらスープを加える。

フライパンの油を見せている
油がきれいな赤色になるのが目安
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【4】豆腐が“動く”までゆでる

鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩ひとつまみと豆腐を入れ、ゆらゆら動くまで加熱する。

「豆腐は芯まで温めると崩れにくくなり、弾力が出ます。水分も抜けるため、完成品が水っぽくなるのも防げます」

豆腐を煮ている
豆腐を煮ることで崩れにくくする
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【5】網ですくって水気を切った豆腐を加える

豆腐はアツアツの状態で【3】に加える。

「ざるに上げて水気を切ると崩れやすく、くっつきやすくなるため、網ですくって加えます」

フライパンに豆腐を移している
豆腐は網ですくう
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【6】味が決まったらねぎを加える

【A】を加えて味を調えたら、みじん切りにした長ねぎを加えて混ぜ合わせる。

「豆腐が淡白なので、味つけはしっかり目に。混ぜる際はお玉の丸い部分で押すようにすると、豆腐が崩れにくい」

フライパンにねぎを入れている
ねぎは味が決まってから
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