
みんな大好き定番おかず、麻婆豆腐。でも、つい市販の「素」に頼っていませんか? 特別な調味料やテクニックがなくても、お店のような絶品麻婆ができるレシピを『麻婆豆腐TOKYO』のスタッフが紹介。味のバリエも豊富で、ご飯が止まらなくなること間違いなし!
肉だれを「休ませる」のが重要
「麻婆豆腐は焼き料理です!」と『麻婆豆腐TOKYO』の宮國銀次さん。
「麻婆豆腐は油と相性のいい料理。だからこそ油の主張に負けないよう、しっかり味つけを」と宮國銀次さん。とはいえ、濃い味にするのではなく、肉だれを「休ませる」のが重要だという。
「煮立ったら火を止め、10分ほどおくと余分な水分が抜け、肉が調味料の旨みを吸います」(宮國さん・以下同)
「豚と帆立の白い麻婆豆腐」のレシピ
発酵調味料代わりの生クリームでコクのある辛くない麻婆に。店の白い麻婆『うま塩麻婆豆腐』(1100円)には、鶏肉と2種のきのこを使用。

※掲載しているレシピ、料理は家庭用にアレンジしたもので、お店で提供しているものとは異なります。
《材料》(2人分)
絹ごし豆腐…1丁(400g) 豚ひき肉…120g 帆立貝柱(缶詰)…65g 長ねぎ…10cm(30g) にら…15g すりおろししょうが…小さじ2 サラダ油…大さじ2と1/2
水溶き片栗粉…大さじ2 ごま油・ラー油…各大さじ1と1/2 長ねぎ(みじん切り)・花椒(あれば)…各適量
【A】
酒…大さじ2 しょうゆ…小さじ1 水…3/5カップ強(130ml)
【B】
生クリーム…1/2カップ 昆布茶…小さじ1 塩…小さじ1/2 鶏がらスープの素(顆粒)・旨み調味料・白こしょう…各ひとつまみ
《豆腐》
店では絹ごし豆腐を使用。

「なめらかな口当たりとベストな食感を求めてあらゆる豆腐を試食しました」
《調味料》
豆板醤や甜麺醤といった発酵調味料の代わりに生クリームを使用し、コクを出す。帆立缶の汁、昆布茶の旨みも加えて味わいにメリハリをつける。

《作り方》
【1】豆腐は2cm角に切る。
【2】フライパンにサラダ油を熱し、豚ひき肉を入れてパチパチと音がするまで炒めたら、しょうがを加えて混ぜる。火を止めて【A】を加える。強火にかけ、帆立缶(汁ごと)、【B】を加えて2分ほど煮たら火からおろし、10分ほど休ませる。
【3】長ねぎはみじん切り、にらは粗いみじん切りにする。
【4】鍋に湯を沸かし、塩小さじ1(分量外)、【1】を入れ、豆腐が揺れるまで温めて湯を切る。
【5】【2】に【4】を加えて火にかけ、全体になじんだら火を止める。
【6】水溶き片栗粉を2〜3回に分けて加え、都度混ぜる。とろみがついたら強火にかけ、ごま油、ラー油を加えて焼きつけ、【3】を加えて混ぜる。器に盛ってねぎをのせ、花椒を振る。
《Point》
・豆腐は大きさをそろえて味を均一に
味のばらつきが出ないよう豆腐は均一の正方形に。高さを半分にして2cm角を目安に切る。

・ひき肉はパチパチと音がするまで炒める
ひき肉は強火で炒める。

「パチパチという高い音がして、濁っていた油が透明になったら調味料を加えるタイミングです」
・帆立、生クリームを加えて煮たら休ませる
旨みの要となる帆立缶は汁ごと入れ、生クリーム、昆布茶を加えて煮立てたら、湯気が落ち着くくらいまで休ませる。

「食材の余分な水分が抜けて旨みを吸うことで、おいしさが閉じ込められます」
・切り方の工夫でねぎの辛みを抑える
ねぎは切り落とさないように、斜め45度に細かく切れ目を入れる。裏返して同様にしたら端から刻んでみじん切りにする。


「触るのを最小限にすることで、辛みと水っぽさが抑えられます」
・豆腐はアツアツを加える
“す”が入らないよう、ユラユラ揺れるくらいまで豆腐をゆでる。

「肉だれを休ませている間に豆腐をゆで、合わせる直前に湯をよく切ってアツアツを絡めます。豆腐の温度を下げないのがポイント」