何歳からでもチャレンジできる！ ファッショニスタとして再び注目を集めている柏木由紀子さん（77歳）。そのきらめく理由を5つのキーワードでひも解きます。エイジレスに輝く50～60代女性に向けた、すぐに役立ち毎日を前向きに過ごすヒントが詰まった実用ムックシリーズ『reShine春号』から柏木さんのインタビューを一部抜粋して紹介する。
大好きなおしゃれが思いがけない世界を開いてくれた
70歳でインスタ開設。2023年には初のファッションスタイル本を発刊。今やフォロワー数が10万人以上のインスタグラマー。そのすべてのきっかけとなったのが、“おしゃれ”だと言います。
「娘に教えてもらいながらインスタを始めて日々のコーディネートをアップしていたら、多くのコメントをいただけるようになり、スタイルブックを出すことに。実は以前にも友人の竹内まりやちゃんから『由紀子さん、絶対本出した方がいい』と言われていたのですが、まさかこの年齢になって本が出せるとは思ってもみなかったです」
70代からのチャレンジは、柏木さんが想像もしなかった世界に連れ出してくれたそう。
「街で若い方から声をかけられたり、ファンミーティングで素敵な方たちとお話ししたり。みなさんからいただくパワーで俄然やる気が出て、今、おしゃれのモチベーションがかつてないほど上がっています(笑)。考えてみれば、おしゃれはいつも私の背中を押してくれた存在。亡くなった主人が司会を務めていたテレビ番組を引き継ぐ時も、勇気を くれたのはピンクのスーツ。おしゃれは私にとって、まさに生きていくための栄養素ですね」
77歳の今だからこそわかる、ひとり時間の楽しみ方
年齢を重ねる度に、自分がやりたいことを大切にしている、と語る柏木さん。
「昔から誰かを楽しませるのが大好き。楽しませるだけでなく、まさか！というようなサプライズも盛り込みたい根っからのエンターテイナー気質(笑)。専業主婦だった時は、家族を楽しませるために策を練り、よく主人から『外でもその気質を発揮すればいいのに』と言われていました。50代から15年間続けた親子3人コンサートでは、マジックをしたり、ウエスタンガンプレイをしたり(笑)。みなさんを楽しませながらも、いろいろなことにチャレンジできて自分も楽しかったですね。
今は自分のために“自分がやりたいこと”をどんどんやりたい。60～70歳までの10年間が本当に早かったので、やりたいことは早め早めに実行しておかなくちゃ、とメモを作っています。メモを振り返るとできていないものも多いけれど、とにかく動いてみることが大事。やってみて合ってないな、と思ったらやめたっていいし、広く浅くでもいい。楽しそう、と思ったほうに進むことが大事だと思っています」
【輝く理由01】毎季のおしゃれ計画は店員さんとの会話から
「私は”服はお店で買う”タイプ。お店で試着したり店員さんと会話していると、新たな発見があったり、着こなしアイディアが生まれてくるんです。最近は若い人向けのお店もよく覗いたりしています」
【輝く理由02】超好奇心旺盛！やりたいと思ったら即、行動
「ピン！と来たものは、迷わずやるタイプ。積極的に自分で情報を集めたりして、即行動に移します。いつか孫や娘と一緒にギターの弾き語りをするのが夢。ひとり時間を楽しむ趣味にもなっています」
【輝く理由03】レザーの服が大好き。中でもお気に入りはワンピース
「昔からレザー特有の質感が好き。中でも50代の頃に購入した、エルメスとセリーヌのレザーのワンピースはなかなかのお値段でしたが思い切って購入。春はジレ風に、冬はインにニットを着たりと一年中楽しんでいます」
【輝く理由04】毎日の掃除と花のお世話で健康キープ
「スタイル維持のコツを聞かれるのですが、特に何もやっていません。強いて言うなら掃除が私の健康法。毎朝庭の手入れと部屋の床掃除をしているのですが、これが結構な運動量。このルーティンが終わってからシティガールに変身！(笑)」
【輝く理由05】犬との生活がさらに世界を広げてくれる
「今、生活の中心はアンドレア。犬との生活で行く場所が変わり、世界も広がりました。犬を育てるのは赤ちゃんを育てるのと一緒。この子のためにも私が元気でいなきゃ、と思い健康にも気をつけるようになりました」
◆柏木由紀子さん
小学生の時から多くの映画、ドラマに出演し1971年に坂本九さんと結婚。近年SNSで発信されるおしゃれが話題になり75歳で初のファッションスタイルブックを発刊。4/25に『YUKIKOSTYLE』（講談社）が発売予定。
@yukiko_kashiwagi
『reShine春号』では、山口智子さんが表紙を務める。インタビューでは山口さんが60歳からのリ・スタートについて語る。また、リアルに交友のある著名人同士＜岸谷香さん×久保純子さん＞＜木佐彩子さん×佐々木明子さん＞らが、今だからこそできる日々の楽しみ方や自分アップデート法を本音でトーク。一方、「ソロ活でアラカンはもっと輝く！」をテーマに、子供が巣立った亜希さんのおひとり様レシピ、富岡佳子さんの自分の時間を豊かにするソロ活も紹介。髪と薄毛完全対策、60歳からがかっこいいパリマダム式ヘアメイクなどの特集も掲載している。
撮影／沼尾翔平 ヘアメイク／正木万美子 文／加治かおる
※『reShine』2025年春号