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【熟年離婚で損しないためのテクニック】生命保険、年金、退職金を最大限受け取りたいなら“離婚するタイミング”が肝心 「定年の少し前」がベストである理由

ただし、離婚後の夫婦は他人になるため、夫が亡くなった後の「遺族年金」は受け取れなくなる。ベリーベスト法律事務所の弁護士・佐久間一樹さんが解説する。

「離婚した元夫が独身のまま亡くなっても、元妻である自分は遺族年金を受け取れません。元夫が再婚していれば、受け取る権利は新しい妻に発生します」(佐久間さん・以下同)

夫の「退職金」も、財産分与の対象になる場合があるが、タイミングが極めて重要だ。 「婚姻期間と在職期間が重なっている部分のみが対象になるので、離婚と定年退職のタイミングが近い方が、妻が受け取れる退職金の金額が大きくなる。“あと数年で夫が定年退職する”という場合は、少し待ってからの方がいいかもしれません。反対に、退職して何年も経ってからだと、夫が退職金を使い込んでしまう可能性があるので、ベストは“定年の少し前”。

ただし、夫のDVに苦しんでいたり新しいパートナーがいるなど、一刻も早く離婚したい場合は、金額を優先せず、弁護士などに相談し、現時点でもらえる最大額を探りましょう」

厚生年金は年金分割制度により分割を受けることができる一方、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」などの個人年金は「財産分与」の対象。積み立て残高(評価額)の婚姻期間に対応する部分が対象になる。

チェックしておくべき『夫の財産』一覧
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※女性セブン2025年4月17日号