エンタメ

《人生を変えた恩師の言葉》加藤諒、“地味でイケメンでも1番手でもないぼく”に「華」という美しい言葉をつけてくれた「イワッホー」への感謝 

高校時代の先生の言葉によって人生が変わった俳優・タレントの加藤諒
写真4枚

人生の変化のきっかけとなるのが、恩師の言葉だ。それは何気ない一言だったかもしれないが、受け取った本人にとっては人生の支えになっている──。俳優・タレントの加藤諒(35才)の高校時代の先生の言葉によって、人生が変わったという。

凜々しい眉毛と強い目力、甲高い声が強烈なインパクトを与える個性派俳優の加藤。静岡県出身の加藤は5才で地元のミュージカルスタジオに入り、10才で人気バラエティー『あっぱれさんま大先生』(フジテレビ系)に出演した。子役として活躍したが、学校生活は楽しくなかったと語る。

「自分のことを『うち』と呼んだら先生から“それは女の子が使う言葉です”と注意され、クラス会で『ぼく』と言ったら先生に“いま諒くんが『ぼく』と言いました。皆さん拍手しましょう”と言われて気持ち悪かった。仕事で学校を休むことを嫌っていた先生たちが、ぼくがNHK連続テレビ小説『こころ』に出た途端に“応援しているよ”と手のひらを返してきたこともすごく嫌でした」(加藤・以下同)

大好きなミュージカルを学ぶため、常葉大学附属橘高校の音楽学科に進学。そこで3年間担任だったのが岩堀栄先生だった。

加藤諒は高校時代の3年間担任だった岩堀栄先生が恩人(提供/加藤諒)
写真4枚

「国語の授業で芥川龍之介の『羅生門』を先生が朗読する際、登場人物が憑依したようになりきっていたのがおもしろくて“この人はヤバい!”と思った。燃えるゴミ用のゴミ箱に空き缶が入っていたときも、先生が空き缶を手に“こ〜れ〜を入れたのは誰だ〜!”と生徒を見回す顔が劇画調で楽しくて(笑い)。いつの間にか親しみを込めて『イワッホー』と呼ぶようになりました」

音楽学科には男子生徒が3人しかおらず、修学旅行の部屋を決める際、加藤に“ゲイ疑惑”が持ち上がりちょっとした騒動になった。そのとき、岩堀先生は正面から加藤に向き合った。

「生徒のジェンダーを尋ねるのは学校も勇気が必要だったでしょうが、イワッホーは正面からしっかりとぼくの話を聞いてくれました。ぼくは小さい頃から『おかま』と呼ばれていましたが、きちんと自分の言葉でゲイではないことを先生に伝えられてよかった。この件でますますイワッホーを信頼できました」

関連キーワード