
コーヒー人気は勢いを増し、産地や味わいはより複雑に進化中。そこで、コーヒーに詳しい芸能人&バリスタがもう一歩深みのある世界へ誘う。自分好みの1杯が見つかるはず!
『AMAZING COFFEE』は、EXILE TETSUYAが2015 年にプロデュースしたコーヒーショップ。TETSUYAを“東京の父”と慕う小森隼は、背中を追うようにコーヒーマイスターの資格を取得。自身初の名古屋店のプロデュースを手がけた。

「パナマゲイシャなど高級な豆も人気ですが、僕は毎日飲める日常的な豆が好き。コーヒーは生産者、焙煎士、淹れる人により味が変わる。“人”との繋がりを感じ、心を込めて淹れたら絶対おいしい!」(小森さん・以下同)

ハンドドリップの必須アイテム
丁寧にハンドドリップした1杯は、雑味がしっかりカットされ、濃厚な豆の旨味を感じる口当たり。後味にはチョコレートのような甘味がふわり。
「コーヒーって淹れる人によって味が変わる。そんなところも魅力のひとつです」

ミル
挽きたての豆の香りは格別なので、まずはぜひ家で挽いてみて。店舗は電動タイプが多いが、家庭用なら手挽きのミルがおすすめ。

ドリッパー
ハンドドリップの要。ドリッパーの構造により抽出時間も変わるため、味の決め手となる。

ケトル(細口)
一定量の湯を少量ずつ注ぐために欠かせない存在。注ぎ口が細く、湯の量やスピードを調節しやすい。

スケール
豆や湯の量、注ぎ時間を正確にはかれる優れもの。よりおいしさを極めたい人に。

小森隼流基本のハンドドリップ
豆は同社で独自にブレンドした『AMAZING BLEND』を。「僕好みの深煎りで濃厚かつ、甘さの余韻を楽しめます」

【1】挽き具合の目安は“グラニュー糖”
今回は深煎りの豆を使うため粗いと味が薄くなり、細かすぎるとえぐみが出やすい。

「挽き加減はグラニュー糖くらいの細かさがベスト」
【2】フィルターは湯通ししておく
「コーヒーの旨味が紙に一気に吸収されないよう、フィルターは先に湯通ししておくのがポイント」

抽出時の温度低下も防げる。
【3】粉の表面を平らにしたら準備OK!
挽きたてのコーヒーの粉をドリッパーに入れ、粉の表面を平らにならしておく。

「こうすることで粉に均一にお湯を注げます」
【4】1投目は精神統一!円を描き全体に注ぐ
「1投目は緊張するけど、心を落ちつけて淹れた方が不思議とおいしくなるんです」

粉の内側に円を描き、全体をムラなく濡らして。
【5】30秒間の蒸らしでガスを抜く
蒸らしはコーヒー中の二酸化炭素のガスを抜くための大事な作業。

「豆の鮮度や焙煎によってモコッと膨らむドームの形も変わります」
【6】ゆっくり円を描いて本抽出スタート!
1投目で注いだ円の内側をなぞるようにして2投目、3投目を注ぐ。

「ゆっくりと同じスピードで注ぐと、ムラなく雑味のないクリアな味に」
【7】200mlになったらドリッパーを外す
3分30秒を目安に、計200mlになった時点でドリッパーに湯が残っていても抽出終了。最後まで淹れ切ると味が薄くなり、雑味が出る。

“はかる”ことがおいしさの秘訣
・湯200mlで豆は21g
1杯200mlの湯に対し、豆は21gが基本。計量することで味が安定する。

・湯の温度は92℃
100℃に近いと雑味やえぐみが出やすいので92℃に設定。家では沸騰後に少し冷ましてから注ぐと◎。

◆教えてくれたのは:GENERATIONS・小森隼
グループではパフォーマーを担当。2025年に念願のコーヒーマイスターの資格を取得。自ら企画、脚本を手がける舞台『小森隼の小盛りのハナシ 2025』を6月に開催予定。
◆AMAZING COFFEE 中目黒店

住所:東京都目黒区青葉台1-18-7 カスタリア中目黒1F 6区画
撮影/玉井幹郎 スタイリング/大貫希代美 ヘアメイク/駒水かすみ 取材・文/岸綾香
※女性セブン2025年5月8・15日号