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土屋アンナの母・土屋眞弓さん、すい臓がんステージIVを宣告されても“動じない生き方”「私の生き様をひとりでも笑ってくださる人がいたら幸せです」

がんになって母と娘の関係に変化

がんを告知されたことで、母と娘の関係に変化があったという。

「アンナも若い頃は親に対して変な反抗をしていましたが、がんになったことで、ものすごくケアをしてくれるようになった。もし私がいなくなったら、この子は生きていけないかもしれないと心配になってしまうくらい気にかけてくれています。やさしくて、繊細な子なんです」

互いに意識して一緒に過ごす時間も増えた。4月にはシンディ・ローパーとエリック・クラプトンの来日公演に、親子で参戦。先の予定があれば、万全とまではいかなくても楽しめるくらいの体力は保とうと励みになると続ける。

「母と娘で同じ時間を過ごして、思い出話などをするのも大事かなと。“あのときにママはこう言ってた”とあの子のメモリーに残ったらいいなと思うんです」

余命1年半の宣告に従えば、今年の12月に“そのとき”が訪れることになる。

「でもね、いまもやっぱりがんに負けて死ぬつもりはないし、見ての通り、あと半年では死ななそうでしょう?(笑い)生きる気力もあるんですよ」

がんになって母と娘の関係に変化があった
写真6枚

眞弓さんの頭の中には、これからやってみたいことがあふれているという。

「まずは、もっと書道をしたい。コロナ禍の前から般若心経を写経し続けているんですよ。王義之の拓本をお手本に、半切に108枚書くつもりです。いまは70枚ちょっとなので、まだまだですね。着物を着て、歌舞伎へ出かけたりもしたい。孫とは、一緒に南の島へ旅行する約束をしています。8人いる孫のいちばん下がアンナのところの6才の女の子で、この間も泊まりにきて『ねぇ、飛行機に乗って海へ行こうよ』と誘うので『うん、いいよ』って」

激動の人生は考えてもみなかった展開の連続だったが、だからこそおもしろいと迷いはない。

「人生、何が起こるかわからない。だから生きるっておもしろいなと思います。がんになり、自分の人生が本になったこともびっくりです。こんな私の生き様をひとりでも笑ってくださるかたがいたら幸せです」

何が起ころうと、先へ進むしかない。だからこそ、どんなときも明るく、前しか向かない──明日が来るのを楽しみに、顔を上げて歩んでいく。それはいまもこの先もずっと変わらない。

※女性セブン2025年6月5・12日号

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