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スーパーやコンビニの総菜「保存料として添加物を使用」「無添加をうたう総菜には食中毒リスク」「未包装総菜は食品表示の義務がない」…知っておきたい現実 

格安スーパーとコンビニがおすすめ

ただし、近年は健康志向の高まりや総菜需要の増加、消費者の安全意識が高くなったことで総菜市場にも変化がある。選び方によっては、リスクを回避することも可能だ。中井さんが言う。

「私なら価格帯の低いスーパーの店内調理の総菜を選びます。格安スーパーはコスト削減のため半製品をあまり使用しておらず、より手作りに近い。さらに薄利多売がモットーなので商品の回転が早く、保存料に頼る必要がない。回転を重視しないスーパーの総菜より安全性は高いと思います」

「既製の総菜を買うとしたらコンビニを選ぶ」と話すのは、加工食品ジャーナリストの中戸川貢さんだ。

コンビニの惣菜や弁当は添加物が少ない(写真/PIXTA)
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「コンビニチェーンの総菜や弁当は、格段に添加物が少ない傾向にあります。特にセブン-イレブンは人工甘味料や合成着色料はまったく使っておらず、ファミリーマートもこれに続いています。ローソンは少し遅れていますが、それでもそのへんの自然食品店と同等レベルに添加物が少ない。

その理由は、コンビニチェーンは生産現場の無菌化や無酸素充塡技術を実現しており、店頭の商品の入れ替えもスーパーより頻繁で、保存のための添加物を減らすことができるからです。おにぎりで両者に含まれる添加物を比べてみてもその差は歴然。

明太子おにぎりにはボツリヌス菌対策で発色剤が使われることが多いですが、セブン-イレブンは自主基準で魚卵への発色剤不使用を打ち出しています」

また、総菜によって1食の栄養バランスを補完し、健康に役立てることも可能だ。米ボストン在住の内科医・大西睦子さんが話す。

「2021年にミシガン大学の研究者が、さまざまな加工食品の健康への影響を調査し、1食摂取するごとにどれだけ健康な時間が得られるか、または失われるかを換算して論文として発表しました。

日本で総菜として売られていそうなものをみると『コールスロー』で4分、『焼き鮭』で16分の寿命が得られるそうです」

正しく選べば強い味方となる総菜、賢く活用しよう。

食べてもいい総菜
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スーパーで買う際に注意すべき総菜
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※女性セブン2025年7月17日号

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