100年歩ける骨をつくる「食品」「習慣」を専門家10人がランキングで解説 取り入れたいのはビタミンKを多く含む「納豆」、ビタミンDを生成する「日光浴」など
1日100回の「骨たたき」で強化
骨を強くするには、日々の生活習慣の見直しも重要だ。イシハラクリニック副院長の石原新菜さんがおすすめするのは日光浴だ。
「太陽光を浴びると体内でビタミンDがつくられ、骨にカルシウムが沈着しやすくなります。夏なら15〜30分、冬なら30分〜1時間程度の日光浴をするとよいでしょう。日焼けを気にする人も多いですが、木陰でもいいので屋外に出て太陽の光を浴びてください」
多くの専門家が骨に刺激を与える適度な運動を推奨するが、全国的に猛暑が続くなか屋外で体を動かすのは難しい。自宅でできる運動でも充分だと福田さんは話す。
「スポーツジムなどに通うことが難しい場合もあるでしょう。フィットネス系のゲームをやったり、自宅で動画を見ながら軽くダンスをしたりするだけでも骨に負荷がかかるため効果が期待できます」
中村さんがイチオシするのは「骨たたき」。
「骨を強くする栄養素を完璧に摂取していても、刺激がないと骨は弱くなります。骨への刺激でいちばん簡単かつ安全なのがひざを軽くたたくこと。1日100回たたきましょう」
ランクインはしなかったものの「骨たたき」と同様に、歩かなくてもできる意外な強化策が「貧乏ゆすり」だと石原さんは話す。
「足をゆする刺激で骨が強くなります。腰やひざが痛い人は座りながら貧乏ゆすりをするだけで、痛みがとれることがあるそうです」
丈夫な骨をつくるためには睡眠によって体を休ませるのも忘れてはいけない。
「細胞の修復と再生を促す成長ホルモンは睡眠中に多く分泌されるので、睡眠不足は骨の成長の抑制、骨密度の低下につながります。さらに睡眠不足によるストレスもカルシウムの排出を助長します」(望月さん)
喫煙や過度の飲酒も骨をもろくする生活習慣だ。
「ニコチンは血管を収縮させて、骨に栄養が届くのを妨げるといわれています。大量の飲酒も尿からのカルシウムの排出を促すため、骨密度の低下を招いてしまう。アルコールは腸でのカルシウム吸収を抑制する作用もあるので、飲酒は適量にとどめましょう。60代女性の場合、ビールなら中瓶2分の1本、日本酒なら半合程度が目安です」(福田さん)
肝心なのは「継続すること」と中村さんは話す。
「1日だけ取り入れても意味がありません。年単位、もしくは一生継続するイメージを持ってください。だからこそ、自分が毎日無理なく続けられる方法を選択することが大切です」
自分にピッタリの“骨活”を見つけて、いつまでも若々しく丈夫な骨をキープしよう。


※女性セブン2025年9月4日号