
1995年から30年にわたり、ディズニーミュージカルを上演、計7作品で3200万人以上を動員してきた劇団四季。『女性セブンプラス』では、大ヒットロングランの舞台裏を独占で徹底取材! 今回は『アラジン』から、ランプの魔人・ジーニー役俳優が語った舞台裏、そしてゴージャスな衣裳についても、本誌では掲載しきれなかった情報を盛り込んだ完全保存版で公開します!【前・中・後編の前編】
【インタビュー】ジーニー役・瀧山久志さん「毎回、綱渡りの応酬を心がけています」

舞台は、砂漠に囲まれた神秘と魅惑の都・アグラバー。魔法のランプを手にした貧しい青年アラジンとアグラバー王国の王女ジャスミンの冒険と愛を描いた『アラジン』は、2015年の開幕以来、いまなお熱い人気を誇る。

初演時から10年にわたってランプの魔人・ジーニーを演じてきた瀧山久志さんに、コミカルな名シーンが生まれた背景と、役作りの難しさを聞きました。表情豊かに語ってくれたインタビューカットと併せてお届けします。
──瀧山さんは劇団四季に正式に入団する前から『オペラ座の怪人』『サウンド・オブ・ミュージック』に出演されていましたよね。それが『アラジン』のジーニー役をきっかけに入団されたということは、何か運命的なものを感じたのでしょうか。
瀧山:そこは逆なんです。劇団四季に入ることを決めたので、ジーニーのオーディションに挑戦したんです。
その頃、私は札幌で『オペラ座の怪人』に出演していたのですが、当時は劇団内外で「あの話題作が始まる」という、どこかお祭りみたいな雰囲気もあって。私はいわば記念受験のつもりで、受かるわけがないと思いながらのエントリーでした。
私はオペラ出身でクラシックの人だという位置づけをされていたと思うのですが、「こういう役もできる」というのを示せたらいいなと思ったんです。
ただ、オーディションの課題を稽古するだけですごくワクワクしましたし、それをクリエイティブスタッフに見てもらえるなんて、ラッキー!」と思って。
「せっかくだから、好きにやってみよう!」と力が抜けていたのが良かったのかもしれません。
──実際にジーニー役に選ばれたときの気持ちはいかがでしたか?
瀧山:「信じられない!」ですよ。そんじょそこらの“信じられない”っていうんじゃなく、心から「し・ん・じ・ら・れ・な・い!」という思いでした(笑い)。

──海外のクリエイティブスタッフから、「瀧山さんはそのままでいい」と言われたそうですね。
瀧山:『理想の相棒──フレンド ライク ミー』のナンバーの稽古中、私はダンスが苦手なのでとっさにカニ歩きでごまかしたんですが、「それ、いいね! 絶対入れて」と言っていただけて、劇中に取り入れてもらえたこともありました。
この作品は、ブロードウェイの演出をなぞるのではなく、「日本の文化ではどうやるのが面白いか?」と、いろんなアイデアを出しながら、みんなで作品をクリエイトしていった感じなんです。
それと、自分ではよくわからないんですが、友達や仲間からは「楽屋にいるタッキーのまんま!」ってしょっちゅう言われます(笑い)。

──簡単に想像できちゃいますね(笑い)。拍手が起きたときに、「もう、いいよ」というのも、もしかして瀧山さん発案ですか?
瀧山:そうです。会場の拍手を促しておきながら、はいはい、もういいよっと止めるあれ。拍手って、なかなか止まらないもので、次のシーンにいくために、ザワザワをピタッと止めるには何がいいかなと思ったとき、皆が知っている方法があるじゃないか!と(笑い)。
