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「一番いい復讐は何か」全校生徒の前で校長が絶句した【第5話前編】『YES!逆張り人生~高須克弥物語~』

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すべて想像の逆を行く男、高須克弥の破天荒な人生を描く連載『YES!逆張り人生~高須克弥物語~』!  読めば悩みが全て吹き飛ぶ、そんなパワフルすぎる人生を、どうぞご堪能あれ。

第5話:イエスなる出会いの話【前編】

妹とのツーショット。(本人提供)
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 中学に進学した克弥は、ペンパルクラブに入部した。習い始めた英語を使って海外の人と文通するのが趣旨のクラブである。

「わあすごい! 高橋くん、カリフォルニアの人から返事が来たん?」

 当時高かった海外郵便の切手代を捻出できた同級生がチヤホヤされている。克弥は愚民には負けたくないが、愚民と同じことはしたくない。さてどうするか。

──お金の逆ってなんだ? いや海外の逆を考えるべきか?

 克弥は知恵を絞った。

〈大使どの 僕は将来あなたの国に行ってみたいと思っている中学生であります。御国の資料をお送りくださればなお嬉しいです〉

 克弥はこれを葉書に英語で書き、アメリカ、フランス、イギリスなど、日本にある大使館に片っ端から送り付けた。大使館側は中学生からの問い合わせを微笑ましく思い、英文で返信をくれ、おまけに大量の資料まで送ってくれた。日本国内の葉書は当時5円。克弥の葉書は最終的にはフランス大統領にまで辿り着き、シャルル・ド・ゴールからサイン入りのブロマイドが送られてきた。このことは新聞記事になり、克弥は最低の投資で最大の称賛を得た。「皆が海外なら僕は国内で」という克弥の「逆張り」が功を奏した最初の出来事である。

 開校以来の快挙に、校長が全校集会の壇上で克弥を褒めちぎった。

「高須君はどうしてこんな素晴らしいアイデアを思いついたんですか?」

 克弥は胸を張って答える。

「いじめられていたからです」

 校長が言葉を失う。しかし克弥は構わない。

「殴ってきた奴を殴り返したらお互いにスカッとして終わっちゃう。それじゃ面白くないじゃないですか。どうせ相手は愚民なんだから、完膚なきまでに打ちのめさないといけません。それで一番いい復讐は何かを考える癖が、いじめられてつきました」

──なんだこいつは!?

 校長はこんな子供を褒めた自分を殴ってやりたいと思った。(中編につづく)

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【プロフィール】
家守鷹主(いえす・たかす)/テレビ局プロデューサーとして高須克弥氏と出会い、十数年来の友人。今回、その人生を小説として描きたいと依頼したところ、高須氏は一言“YES”と快諾し、ペンネームも命名。かくして、希代の人生物語が幕を開けた。

高須克弥(たかす・かつや)/1945年、愛知県生まれ。医師(美容外科、整形外科、形成外科。学位は医学博士)。2018年に自身の全身がんを公表(発病は2014年)。

※女性セブン2026年7月2日号