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《熟年離婚後の後悔》ウキウキは一瞬で消えて…生活は想像以上にハード、心細いひとり暮らし、孤独死したらという不安も尽きない日々

 子供たちが独立した3年前、「妻を卒業したい」との思いで5才年上の夫に離婚を申し出た京都府在住のBさん(55才)は離婚後に厳しい現実に直面した。

「典型的な昭和男の夫は申し出に納得せず、『ふざけるな!』と怒鳴ったり、『考え直せよ』と猫なで声になったりで本当に大変でした。親戚や同僚、共通の知人まで使って離婚を考え直すよう圧力をかけてきて、あまりに未練たらしいので余計に嫌悪感が募ったほど。

 なんとか離婚は成立しましたが、離婚後の生活は想像以上にハードでした。夫の財産は雀の涙ほどで、不貞などがあったわけではないから慰謝料などもなく、私はパートで働くことに。最初こそ自分だけの生活にウキウキしていましたが、収入は安定せず常に生活不安がつきまとっています。夫のおかげで安定した暮らしができていたなんて悔しいですが、夫への不満も目をつぶれるところがあったかもと離れてみて気づいたのは事実です」

離婚するにも経済的・精神的・対外的な不安がつきまとう(写真/PIXTA)
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 千葉県在住のCさん(56才)もこう嘆息する。

「育児も家事もなにひとつしてくれない夫への愛情は、結婚後だんだんと薄れていきました。このまま一生、夫の面倒を見るのかと思ったら発狂しそうに。離婚を決意した友人たちに背中を押され、昨年、離婚が成立しました。夫は離婚にも淡泊で、財産も年金も法定通りきっちり分けてくれて、なんの諍いもなかった。

 そして離婚から1年経ったいま、後悔しているのは私の方です。いたらいたでうっとうしいと思っていた夫がいないひとり暮らしは心細く、台風の夜や、明け方の地震はパニックになってしまいます。

 育児も家事もしてくれなかったけど、夫の安定した給料があったからこそ生活に不安を感じなかったんだとも痛感しました。娘からは、『私が結婚してもパパは結婚式に来ないかもね』とさみしそう。もし孤独死したらどうしようという不安も尽きません。家族という形を崩さずに、できることがあったはずだといまさらながらに思っています」

 あまたの困難を乗り越えて離婚が成立した先に、いばらの道が待つこともある。

「経済的なハードルをクリアしても、単身の高齢者は賃貸契約の審査が厳しく住まいが確保できないリスクがあります。年齢を重ねると体力と気力が衰えて、おひとりさまになって社会的に孤立する危険も否めません。独立して家庭を持つ子供に連絡を取ることを“迷惑になるから”と控えて、数か月誰ともしゃべってないという独居老人も珍しくありません」(石村さん)

 25年にわたる結婚生活の末、作家の井上ひさしさんと熟年離婚した日本子守唄協会理事長の西舘好子さんが振り返る。

「当時は社会の中で孤立し、経済的にも困窮しました。私は元夫にべったりしすぎていたから、離婚後、自分はどう生きるのかという問いを突き付けられたうえ、家族や仕事、環境や財産など、それまで背負っていたものを全部捨てるのは難しく、その後の人生で長く引きずりました。それでも大変だった私に力を貸してくれた人も少なからずいて、離婚後に“孤立せず自立する”ことの難しさや厳しさを痛感しました」

(第2回に続く)

※女性セブン2026年7月23日号

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