
便秘が続く、下痢をしやすい、便が出てもすっきりしない、お腹が張る……こうした腸の不調は、加齢とともに現れやすく、悪化する人も少なくない。解消するために、本当に選ぶべき食品と、食べる際のポイントを理解して、腸の中をしっかりデトックスしよう!【前後編の前編】
老廃物の75%は便で排出される
腸が重くなると体だけでなくメンタルや美容にも悪影響を及ぼす。“不腸”と加齢の関係について湘南美容クリニック新宿本院副院長の御園生佳奈子さんが言う。
「年齢を重ねると、腸内細菌の構成やバランスが変化し、腸内環境が乱れやすくなります。また、加齢により食事量や水分摂取量、運動量が減ることで腹筋や骨盤底筋群など、排便にかかわる機能が低下することも、便秘につながる要因となります」
特に女性の場合、閉経前後の50代以降、腸の動きはいっそう低下すると、管理栄養士の清水加奈子さんが解説する。
「脳と腸は脳腸相関という言葉があるほど関連が深いのですが、脳で受けたストレスが腸内細菌にも影響を与えます。閉経前後は自律神経の乱れによるメンタルの不調や睡眠不足から、悪玉菌の量が増えて相対的に善玉菌の割合が減少。腸内で悪玉菌が優位の状態だと便がたまりやすくなるので、腸内で有害物質を排出できなくなってしまいます。
不要な物質が体にたまるため心身の不調につながるのはもちろん、肌の新陳代謝やターンオーバーにも悪影響を及ぼします」
体にもメンタルにも、そして美容にも影響を及ぼす腸内環境。よりよい状態に保つためには、腸にたまった老廃物をごっそりしっかり出す「腸のデトックス」を意識したい。そのためにはまず食事を見直すことが重要だと話すのは、イシハラクリニック副院長の石原新菜さんだ。
「老廃物とは食事から摂った栄養素が体をつくるさまざまなものに使用されたり、エネルギーに変わる際に不必要になったものです。その老廃物の約75%は便で排出される。なので食事を見直して便通をよくすること、腸内の炎症を抑えて便を排出しやすい環境をつくることが必要です」

養腸家でセラピストの真野わかさんは「腸のデトックスを意識した食事をとるためには“食品の種類を増やすこと”」だと指摘する。
「腸内にはさまざまな菌がいて、その菌たちがそれぞれ活動することでバランスが取れています。
腸にいいからと単に食物繊維を摂ればいいだけではなく、納豆やみそ、ヨーグルトなどの発酵食品、魚や良質なオイル、海藻類やきのこ類など、1週間に数十種類の植物性食品をバランスよく食べることで腸内環境がよくなり、便を出しやすくなります」
では、具体的に何を、どう食べればいいのか。専門家への取材をもとにした「腸をそうじして環境を整える」最強の整腸食品ランキングをチェックしよう。
【以下の10人の医師と食の専門家に腸をデトックスさせる「最強の整腸食品」を最大5個挙げてもらい、1位を10点、2位を9点、3位を8点、4位を7点、5位を6点、6位を5点、7位を4点、8位を3点、9位を2点、10位を1点として集計。教えてくれた識者10人:石原新菜さん(イシハラクリニック副院長)、岩崎真宏さん(医学博士・管理栄養士)、大西睦子さん(内科医)、清水加奈子さん(管理栄養士)、田中亜希子さん(あきこクリニック院長)、谷本哲也さん(ナビタスクリニック川崎院長)、福田千晶さん(医学博士・健康科学アドバイザー)、真野わかさん(養腸家・腸セラピスト)、御園生佳奈子さん(湘南美容クリニック新宿本院副院長)、望月理恵子さん(健康検定協会理事長・管理栄養士)】