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《超詳報!》劇団四季『リトルマーメイド』約10年ぶりの首都圏公演は人魚も魚もクラゲもフライング

アリエル(谷原志音/右)とカニで宮廷音楽家のセバスチャン(赤間清人) (C)Disney
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ファンが首を長くして待ち望んだ劇団四季ディズニーミュージカル『リトルマーメイド』が、8月26日から千葉・舞浜アンフィシアターでついに開幕。首都圏での公演は2017年以来約10年ぶりとなる今回は、半円形の同劇場を活かし、数々のアップデートが行われている。8月22日に公開された最終通し稽古の模様を織り交ぜながら、初見の人もそうでない人も、知っておくと観劇が何倍も楽しくなる、新たな『リトルマーメイド』の魅力を細か~くナビゲートします!

客席の頭上を泳ぐフライングパペット

オープニング早々、客席の頭上をシルバーフィッシュの群れが泳いで横切る (C)Disney
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舞台演出で新たに導入されたいちばんの目玉は、なんといっても“フライングパペット”だ。半円形のステージとすり鉢状の客席に設えられた舞浜アンフィシアターの形状を最大限に生かし、オートメーションのパペットが初めて導入された。

たとえばオープニングではシルバーフィッシュが現れ、幕が上がる前から海底の青い世界に誘われる。

また、『恋してる』のナンバーではハートフィッシュが、『アンダー・ザ・シー』のナンバーでは大きなクラゲが…と、観客の頭上、全長70mの距離をワイヤーで吊るされた海の生き物たちがゆっくり泳いでいく。神秘的な美しさと立体的なしかけがあいまって、まるで海の世界に入り込んだような感覚を味わえる。

注意してほしいのは、座席が舞台に近い前方の場合。頭上高く、あるいは背後をパペットが通る可能性が高いため、絶対にお見逃しなく!

より間近で観られるアリエルのフライング

スイスイゆらゆらと、海の中を自由に泳ぐアリエルと海の仲間たち (C)Disney
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いうまでもなく、『リトルマーメイド』の最大の見どころといえば、アリエルのダイナミックにして滑らかなフライング。宙吊りの状態でバランスを取るのも至難の業のはずだが、姿勢を保ちながら優雅に泳ぎ、その状態で見事に歌い上げる。

しかも、泳いでいないときでさえ、ゆらゆらと体を動かし、まるで潮の流れに身を任せるかのように“たて泳ぎ”をしている。

数ある作品の中でも、とりわけ高い技術と体力を必要とするアリエル役。候補に選ばれた俳優たちは、全体稽古が始まる6月より1か月早く、5月からフライングデザイン・振り付け担当のポール・ルービンさんを迎えて特別指導を受けたそうだ。

さらにこの劇場でしか観られないレアな演出は、アリエルが舞台の手前側でフライングすること。もともと舞浜アンフィシアターは円形舞台だったため、奥行きが深い。プロセニアム(額縁のような、舞台をふち取って彩る装置)を何層も作ることで、海の世界のグラデーションをより立体的に見せるだけでなく、このプロセニアムの間をフライングしたり通り抜けたりという、演出上のアップデートもされている。この迫力あるアリエルのフライングが見られるのは、世界でもただひとつ、ここだけなのだ!

圧倒的歌唱力と変幻自在の演技

人魚姫のアリエルは人間の世界に憧れを持つ (C)Disney 
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海を統べるトリトン王の末娘でありながら、好奇心から地上への憧れを止められないアリエルを演じた谷原志音さんは、なんと2013年の初演でもアリエルを演じたオリジナルキャスト。開幕に向けて、こう意気込みを語ってくれた。

「今回舞浜アンフィシアターで上演するにあたり、海外クリエイティブスタッフと共に再び一から作り上げてきました。さらに進化した『リトルマーメイド』に携わることができ、大変光栄に思います。

『リトルマーメイド』は、私の人生を変えてくれたと言っても過言ではない特別な作品です。好奇心と勇気で運命を切り開くアリエルの姿を通し、作品の感動をお届けできるよう、一回一回の舞台を精一杯務めたいと思います」

美しい声を持つ人魚アリエルの役にふさわしく、谷原さんはフライング中も安定した音程と抜群の声量で圧倒的な歌唱力を披露。『アナと雪の女王』では真面目で繊細な長女エルサ役を熱演していただけに、無邪気で好奇心旺盛な7人姉妹の末っ子・アリエルへの変貌には驚かされる。

伸びやかなロングトーンは途切れることなく、王子様でなくとも、うっとりと心を奪われてしまう。

アースラ(潮崎亜耶)は王宮を追放されたことを恨み、姪のアリエルに邪悪な駆け引きを企む 
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そしてもう一人、トリトンの姉でアリエルの叔母にあたる海の魔女・アースラについても注目してほしい。この日、アースラ役を演じた潮崎亜耶さん(※崎はたつさき)もまた、今年3月まで同劇場で演じていた『美女と野獣』の慈愛あふれるミセス・ポット役からは想像ができないほど憎らしく、恐ろしい。初のヴィラン(悪役)とは思えぬ迫力で、笑い声と歌声を轟かせていた。 独自の発声法により、圧倒的な歌唱力を誇る俳優が名を連ねるのが劇団四季。ほかにも歌唱自慢が揃う本作でも、その歌声に魅了されるに違いない。

極彩色の衣裳は500点にも

アリエルの6人の姉たちは色合いやデザイン、ヘアスタイルなどで変化をつけて個性を表現 (C)Disney
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なんといっても、海の中は色彩が豊か。ブルーグリーンやライトブルー、グリーン、イエロー、オレンジなど、登場キャラクターたちの色鮮やかな衣裳に目が釘付けになる。衣裳は全部で約300点あり、靴や小物などを合わせると約500点にも及ぶ。

驚くべきは、そんな衣裳の山を劇団四季の衣裳スタッフが毎日チェックし、手作業でメンテナンスを行っているということ。アリエルの姉たちが身に纏っているスパンコールのドレス1つとっても、1着につき大小5500枚ものスパンコールをひとつずつ手縫いで縫い付けられており、ほつれがあったらすぐに対応する。

同じく海の魔女・アースラの衣裳につけられたタコの吸盤も、ひとつずつ状態を見ながら丁寧にメンテナンスされているという。

いつもと様子が違うアリエルについて、6人の姉がフランダー(羽賀悠仁)と噂話するシーン。ドレスの大きなうろこがゴージャス! (C)Disney
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アースラの衣裳は、毒々しいパープルに蛍光イエローの吸盤が縫い付けられている。6本の足は俳優が動かすパペットになっていて、盛んに稼働させるためほつれやすく、日々のメンテナンスは欠かせない。

大きさの異なる吸盤を手作業で縫い付けて補強していく
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