数千年の歴史をもつ中国武術・太極拳。
これを日本の医師がアレンジした「メディカルタイチ」のインストラクター、YOKOさんが、太極拳の4つの手型を使った”顔タイチ”を伝授！ 小顔を叶えたい人は注目を。
【顔タイチ01】”掌”で表情筋をゆるめ、顔のバランスを整える
掌（ショウ）は、四本の指は真っ直ぐ、親指は第一関節を軽く曲げた形。手刀として切る、刺す、押すといった攻撃をするときや、敵の攻撃を払うときにこの手型を使うそう。
【1】両掌を頰につけ、交互に、上、下、と動かす。顔の筋肉がリラックスするまで、10回ほど繰り返す
【2】両掌を頰につけ、顔の内側から外側へ、円を描くように5回動かす
【3】続いて、顔の外側から内側へ、円を描くように5回
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【顔タイチ02】”拳”でフェスラインを引き締める
5本の指を握り込んだ”拳”は、もっとも力を込めやすい手型。思い切り敵を殴るときに使う。
【1】両拳を顎の中心に当て、指の谷間であごから耳の下までをさすり上げる
【2】人差し指と中指の谷間で、耳の付け根を3秒ほど押す。これを5回ほど繰り返す
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【顔タイチ03】”鉤手”で顔の血液循環を高める
第一関節を軽く折り曲げ、５本の指をひとたばに束ねた”鉤手（コウショウ）”は、鳥のくちばしを模した手型。目玉や喉など、柔かい”急所”を攻撃するときに使う。
【1】目の下から口のあたりまで、顔の柔らかい部分を鉤手で交互に10回ほど突く
【2】おでこから鼻先までをさすり、鼻の先っぽをつまんで放す
【3】左右の手で交互に10回ほど繰り返す
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【顔タイチ04】”剣指”で顔のリンパを流す
”剣指（チェンパ）”は、文字通り、中指と人差し指で剣の形を模した手型。かつては気功のツボを的確に攻撃するために使われていた。
【1】両手の人差し指と中指の腹を頬骨に当て、おでこへとすべらせる
【2】眉間で両手を交差し、こめかみ、頬骨を指でたどる
【3】鼻の上で再び、両手を交差させ、ほうれい線の溝をなぞって頬骨に戻る
【4】 【1】から【3】を、10回ほど繰り返す
【5】両手の人差し指、中指を耳の裏側にある「耳介後リンパ節」に当てる
【6】ゆっくりと息を吐きながら、肘を開いて、首を後ろに倒していく
【7】ゆっくりと息を吸いながら、肘を閉じて、頭を前へと下げていく
【8】 【5】から【8】を5〜10回ほど繰り返す
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【番外編】痩せ体質を叶える「サーキュラータイチ」
低強度の運動で糖と脂肪を効率よく消費できる「太極拳」は、運動不足の人のダイエットにぴったり。
その基礎動作である「基本抱球站椿」と「弓歩定式下勢」を組み合わせた「サーキュラータイチ」は、鼠径部や脇の下などにあるリンパ節を刺激。リンパ液や血液の全身循環を促して、基礎代謝アップへと導いてくれる。
ちなみに太極拳は、鼻から息を吸うときにお腹を凹ませ、鼻から息を吐くときにお腹を膨らませる「逆腹式呼吸」。この呼吸法をしながら運動をすると、血行を促進し、心を落ち着かせる効果を得ることができるのだとか。おへそから指4本分下にある”丹田（たんでん）”を意識するのがポイント。
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取材・文／Kano Numata、岩垣良子 撮影・動画／瀬尾直道 音楽／Bensound.com
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監修：YOKO
メディカルタイチのインストラクター。本名は、張軼蓉（ちょう・いつよう）。6歳から中日友好武術大会で活躍し、最年少で太極拳チャンピオンに。南京体育大学院で運動訓練学の学士を習得後、2007年に来日。大阪体育大学でスポーツ心理学を学びながら、太極拳のプロ選手としても活動。中国武術国家審判員などの資格をもつ