コンビニは進化をやめず、着実に消費者ニーズを先読みしている。そんなコンビニには、美のプロも積極的に買いたくなるような品も充実している。そこで、ボディトレーナーであり生活習慣改善サロンを主宰する美の賢者が選ぶコンビニフードを紹介する。
自炊が基本だが、自炊の時間が確保できないときはコンビニを利用するという、パーソナルボディトレーナーであり、睡眠改善インストラクターの小林麻利子さん。コンビニ飯を選ぶ際は、“睡眠効率を上げるもの”というジャッジも入るという。
「必ず原材料の表示を確認して、添加物がこんもり入っていないものを選ぶようにしています。私の主宰するサロンの生徒さんは忙しい方が多いので、この商品なら会社でも食べてもいいのではと、提案できるようにコンビニフードはマメにチェックしています。以前よりも健康志向のものが格段に増えた印象です。それから便秘にならないよう、食物繊維が多いかどうかも判断基準になっています」(小林さん・以下同)
手軽なチーズでカルシウム不足を解消!
ただでさえ日本人はカルシウム不足と言われる中、女性のカルシウム不足はたびたび各健康系のメディアで取り上げられている。女性は年齢とともに女性ホルモンの分泌が減少してくることにともない、骨量も減少する傾向にあるからだ。特に切れている状態で売っているカマンベールチーズは、ひと切れずつ個包装され、手を汚さずに片手で食べられるので、忙しい女性の小腹を満たすおやつとしても優秀だ。
「夜ごはんまで時間が空いてしまう場合、18時前後にチーズを食べて、帰宅後の20時頃に消化によいものを食べる“分食”を実践しています。食事タイミングは重要で、特に夕食は体内時計の整備に大きく影響します。昼食から時間が空きすぎると、体内時計が後ろにずれ、寝つきや寝起きの悪さにつながります。このチーズは切れていて手軽ですし、原材料も比較的シンプルで、それでいて濃厚でおいしいので重宝しています。カルシウムも豊富ですし、たんぱく質不足の人にもオススメです」
さつまいもが体内時計のリセットに!?
さつまいもの生産量全国トップクラスの茨城県の芋農家が作った純国産の干し芋。甘みは強めだが後味はすっきりとした上品な甘さが特徴の紅はるかという品種を採用している。商品名にあるように、柔らかくとろっとした食感がウリだ。1袋45g当たり、142kcalで、食物繊維はたっぷり2.8g。低カロリーながら、十分な咀嚼が必要だから、しっかり満腹感も得られる。
「体内時計のリセットに効果があるという研究報告がある、さつまいも。だから、朝から仕事が立て込んでいる日は朝食に干し芋を食べてから出発。自然な甘さで、柔らかいけど噛み応えもあって満腹中枢を刺激します。さつまいもは、ビタミンE・B1・C、カリウム、ヤラピン、鉄分など、栄養が豊富で、蒸すよりも、干したほうが、栄養が濃縮され、食物繊維やカリウム、カルシウム、鉄、たんぱく質などの量がアップします。むくみや便秘、肌荒れ、冷え性の対策にもいいですよ」
さばのDHAやEPAで血液サラサラ!
今年6月に発売されたばかりの商品。脂ののった国産の寒さばの皮目を炙り、香ばしく、まろやかな酸味に仕上げている。程よい厚みにスライスされ、しょうゆ、わさびも付いている。おつまみ感が強いが、1パック55g当たり166kcalなので、昼食のおかずにしたり、ダイエット中の夕食にもよさそうだ。
「私の生徒さんでも、忙しいとお肉は食べられても魚を食べる機会が減りがちという方も多いんです。さばなどの魚に含まれるDHA、EPAは血液をサラサラにする効果があり、カルシウムやビタミンB2・12・Dなど、栄養が豊富。しかもしめさばなので酢も使われていることから血液サラサラ効果の期待大です。昼食のおかずにも、夕食の1品にもオススメです」
小豆ゴロゴロの温かスイーツで腹持ちも抜群!
ふりかけや麻婆豆腐のもとでおなじみの丸美屋が2017年の秋に、コンビニ向けに発売したカップ入りのおしるこ。粒よりの小豆をふんだんに使ったストレートタイプで、ほどよい甘さ。小豆に含まれるビタミン類は脂肪燃焼効果を促進するという働きもあり、特に豊富なビタミンB1には疲労回復効果も。国産のこがねもち米100%の生餅は、粘りが強くしっかりとコシがあって存在感たっぷり。寒さが厳しくなるこれからの時期はケーキやクッキーをおしるこに替えてみるのもいいかもしれない。
「生徒さんにも、1日の栄養が足りていないのにスイーツをいつも食べている方も多いです。本来は1日3食のバランスのいい食生活が必要ですが、食事内容を一気に改善することは難しいので、いつものスイーツをこうした栄養のある小豆のおやつなどに置き換えるのも手だと思います。小豆はカリウム、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB1、ポリフェノール、食物繊維など栄養たっぷり。おいしいし体も温まるし、ゴロゴロ小豆が入っていて、薄くても存在感のあるお餅も2枚で、腹持ち抜群です」
栄養指数ハイレベルのひじきで美肌や便秘解消を!
ひじきは、カルシウムは牛乳より多く、食物繊維もごぼうに勝り、マグネシウムもアーモンドを上回るという優秀食材。そんなひじきの煮物と言うと定番のヘルシーおかずだが、実際に作るとなるとかなり手間のかかる煮物だ。ローソンのひじき煮は、ひじきの他に6種の具材を使用。しかもひじきは別炊きしているため、しっかりと中まで味が染み込んでいる。1袋当たり76kcalと、カロリー面でも罪悪感なく食べられる。
「コンビニで野菜を食べるなら、生サラダなどを選びがちですが、食べたつもりでも実際は食物繊維量をあまり摂れていなかったりします。ローソンのひじき煮は食物繊維が4.7gとたっぷりで、具材もいろいろと入っていておいしいです。味がしっかりとついているので、ご飯に混ぜれば炊き込みご飯風にもなりますし、重宝します」
睡眠改善インストラクター・パーソナルボディトレーナー:小林麻利子さん
こばやし・まりこ。同志社大学卒業。ナイトケアアドバイザー・睡眠改善インストラクター・パーソナルボディトレーナー。「美は自律神経を整えることから」を掲げ、生活習慣改善サロン「Flura」を開業。最新のデータ、研究をもとに、睡眠や入浴、運動など日々のルーティンを見直すことで美人をつくる「うっとり美容」を指導。生活に合った無理のない実践的な指導が人気を呼び、サロンは予約1年半待ち。著書に『ぐっすり眠れる、美人になれる!読むお風呂の魔法』(主婦の友社)などがある。
撮影/黒石あみ
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