当サイトがおくる好評連載『アラ還・オバ記者の悪あがき美容道中』。現在59才、バツイチ独身、自らを「女の崖っぷちから、一歩落ちている」というオバ記者ことライターの野原広子が、美容、ダイエットに奮闘し、女を磨く日々を綴ります。
オバ記者が目指すのは、還暦を迎えるその日までに人生の伴侶をゲットすること! 第7回となる今回は、オバ記者が30代前半に出会ったマッサージ師の金言について綴ります。
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体操教室に通い出して3か月。ふつうなら「みごと、3kg減!」とか、「するする5kg減」でしょ? まさか逆行するとはなぁ…。
私がなぜ体重増となったのか
趣味の料理と、缶チューハイの家飲みが手を組んだこの夏。夜な夜なキンキンに冷えたナスとピーマンの煮びたしに、牛筋の煮込み、冷奴でお口をさっぱりした後、秘蔵の牛のハンバーグを焼いて、大盛りあがりのひとり大宴会。
そしたら「体重80.3kg」という厳しい現実を体操教室の“測定”で突き付けられた私。あげく、「体操は神じゃないですから」と、よりによって体操教室のインストラクターに言われて、そりゃあそうだよなぁ~と深くうなずいた私。
もう、この年まで何回同じ失敗を繰り返しているんだろう。ダイエットの王道は体操+食事制限。その厳粛な事実に目を背け、「ふつうに食べていたのに、ジーンズがゆるくなっていた!」なんて、甘い夢をみる自分が、本当に情けない。
マッサージ師「多く食べられる腸を持って生まれたのです」
食事制限と言えば思い出すことがある。あれは、30代前半。バブル期に女3人で熱海の割烹旅館に泊まったときのこと。さんざん飲んで食べてお風呂に入って、仕上げにマッサージを呼ぼうということになったの。
私についた視覚障害のマッサージ師さんは、背中を2、3度、手の平で撫でるとすぐに「う~ん、標準体重を超えてますねぇ」と言う。「お客さん、お年は? これからのことを考えると、なるべく早く、体重を落としたほうが、いいですねえ」と、手のリズムに合わせて小気味のいいお説教。まだ体重70kgになることは、絶対にないと考えていた頃だ。
「じゃ、仰向けになってください。ふつうはあまりしないけど、お腹のマッサージをしましょう」。私のお腹のあちこちを指先で触る。すると、「ああ、ああ」と、うめくような声。
「えっ? 何か?」と聞くと、「人はそれぞれ、生まれながらの身分というのがあるんですよ」。驚いて少し首を起こして彼を見ると、“うっとり”としか言いようがない顔。
「身分というのはね、出世するとか、しないとか浮世のことじゃない。持って生まれた身体の分のことなんです。それと同じように、食分というのがあって、その人が一生の間、どのくらい食べられるかという分。それも決まっているんですよ」
指の押し加減を変えながら、位置を動かしながら、「さっきはああ言いましたけどねえ。お客さんは、その食分が高い腸を持って生まれたんです。このお腹を持っていたら、痩せるのは難しいでしょうねぇ」だって。
そろそろ食分を天に返上するべきか…?
初めて聞いた話だし、その後も“身分”と“食分”を説いた人も知らない。だけど、マッサージ師さんの、あの時の”うっとり”した表情を、食事制限が必要になると、思い出すんだわ。その“食分”を、たっぷりと謳歌した結果が、80.3kg。来春には還暦を迎える私は、その“食分”とやらを天に返上してもいい時期なのかも。
で、手はじめにしたことはチューハイを買う店を変えたの。近所のスーパー『ライフ』で買うと税込で350ml、1本110円。安いから6本ずつまとめ買いしていたけど、1本が2本になり、3本目のプルトップを引くはめになる。「幸せって330円だったのねえ~」とか言って、ホントにバカ。それをコンビニで152円で買って、1本だけ氷を入れてちびちび飲み。飲む量を減らすってことは、つまみの量が減ることだもんね。
それで夜中に空腹で飛び起きたら、ドラッグストアで買った1食52~58kcalの「スープはるさめ」でしのぐ。これを1週間続けたら、体重は79.4kgと微妙だけど、ほら、ちょっとはね。
オバ記者(野原広子)
1957年、茨城県出身。『女性セブン』での体当たり取材が人気のライター。同誌で、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。
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