2本の輪ゴムで美脚に――冬はできれば動きたくない。だからこそむくみやすいこの季節、ぴったりの脚やせ方法があった。左右の足指に輪ゴムをかけるだけ、「ながら」でできる超簡単エクササイズ。これならズボラさんでも続けられるはず。
輪ゴムだけで美脚になる理由とは?
冬。足のむくみにうんざりしている人は少なくないだろう。そもそも足は重力の影響で水分が溜まりやすい。加えて、心臓より下にあり、心臓から離れているため、同じ姿勢を続けていると、血液やリンパ液の循環が悪くなる。
さらに冬は、冷えや重ね履きによる血行不良も相まって、むくみは加速するばかりだ。冷えやむくみは美脚の大敵。その解決策のヒントは、日本古来の履物に付いている「鼻緒」にあった。
『輪ゴムdeながら美脚術』(幻冬舎メディアコンサルティング)の監修にかかわった名古屋大学医学部附属病院泌尿器科講師の松川宜久さんが解説する。
「鼻緒は、足指の間を指圧のように刺激します。指の間を押さえると、押された筋肉が元に戻ろうとして、自然な反射運動が発生するのです」(松川さん・以下同)
この反射運動を再現したのが「輪ゴムエクササイズ」だ。
「反射運動で、足のバネである土踏まずが鍛えられます。バネを強化すると、全身を支える3点の“足の付け根、つま先、かかと”にかかる体重の圧力が分散・安定する。それゆえ、全身のバランスが均等に整うのです」
土踏まずには、歩行時の衝撃を緩和する働きがある。
そもそも、私たちの足裏には全体重以上の圧力がかかっている。その圧力は、歩くと体重の1.5倍、走ると体重の2~3倍にもなる。この圧力のかかり方が均等でないと、体が歪んで、腰痛、肩こり、首痛、便秘などの不具合が生じる。体を歪ませない、あるいは歪みを改善するためには、偏っている圧力を分散させ安定させることが必要だと松川さんは言う。
「圧力の分散と安定に、輪ゴムを使った反射運動が一役買うのです。足の指が動くと、連動して、足裏にある『足底筋(そくていきん)』と呼ばれる部位が伸縮運動を行います。すると、足底筋が鍛えられ、筋肉の弾性が強くなるのです。これが、土踏まずが強化されるメカニズムです」
さらに、足の指を動かすことで、下肢の血流改善も期待できるという。
「足の毛細血管とツボが刺激されると、ふくらはぎの血液循環ポンプ機能が促進されると考えられます」
2本の輪ゴムで、足のむくみだけでなく、体の歪みにもおさらばというわけだ。
かけ方をマスターし、さらなる美脚と美姿勢に効果的なエクササイズを、できるものから挑戦してほしい。どれも“ながら”でできるので、料理をしながら、電車を待ちながら、トライしてみて。
輪ゴムのかけ方4ステップ!これだけマスターすればいい
【1】親指に輪ゴムを引っかける
【2】親指にかけた輪ゴムをかかとにかける
【3】2本目の輪ゴムは小指に引っかける
【4】小指にかけた輪ゴムをかかとにかける
【5】完成。反対側の足も同様に行う
輪ゴムは足指の間に少し当たる程度で充分に機能するという。きつい場合はワンサイズ大きいものに替えて。
30秒で効果実感!簡単輪ゴムエクササイズ
日本ストレッチング協会認定ストレッチングマスターで講師の藤野奈緒子さんが監修するエクササイズをご紹介。
【足指グーパー】
【1】足の指を閉じる
【2】足の指を大きく開く
座った状態で30秒間繰り返す。足がつりやすい人は、軽く動かして試しながら始めるのがベター。
【片足正座】
椅子に浅く座って、背筋はまっすぐ、膝を曲げる側の足首は伸ばす。体重をかける時、椅子に手を添えると姿勢を保ちやすい。反対の足も同様に、15秒間ずつ行う。
【つま先屈伸】
足の間は拳2つ分あけ、片方のつま先を立てる。4秒かけてゆっくり沈み、4秒かけて戻る。左右1セットで2回。胸を張って前を見てピンと背筋を伸ばす。
【歯磨きをしながら】
片足に重心をかけ、反対側の足のつま先を立てる。足の付け根から外側にゆっくりと回し、同じ足で内回しも。左右1セットで4回。足首の力は抜いて行う。
【料理をしながら】
内ももを軽く引き締めながらつま先立ち。5秒間キープして、ストンと落とす。1セット10回。慣れないうちは1~2秒程度のキープから始めてもよい。
イラスト/小山ゆうこ
※女性セブン2019年12月5日・12日号
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