不調改善

おせち料理は太る!今からチェックしたい太らない選び方、伊達巻には要注意!!

手間ひまかけて作っていた頃とは違い、近年は圧倒的に“買う派”が多くなったおせち料理。年の初めを祝う美食なのだから、ふだんなかなか食べられない豪勢なおせち料理を選びたいところだが…。管理栄養士の菊池真由子さんに、太らない今ドキおせち料理の選び方と注意点を聞いた。

おせち料理を食べると過食が進む

栗きんとんや煮豆などお重に入ったおせち料理が並んでいる
写真/ゲッティイメージズ
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「伝統的なおせち料理には塩と砂糖が多く使われています。濃く甘辛い味つけは保存性を高めるため。正月三が日は主婦がキッチンに立たなくていいように、また、お店はどこも閉まっていましたから外食しようにもできなかったこともあり、おせち料理は3日間食べ続けることを前提に作られていました」(菊池さん・以下同)

ところが、今は元日でもあいているお店はあるし、3日続けて同じ料理を食べるのも飽きてしまう。

「おせち料理を元日しか食べないなら、保存するために味を濃くする必要もありません。以前のおせち料理に比べるとずいぶん薄味になっていますが、それでも煮しめや昆布巻、黒豆など、塩や砂糖を効かせた方がおいしいので濃い味つけに仕上がっています」

塩分や砂糖が濃ければ濃いほど食欲が刺激され、もっと食べたいという気持ちが増すという。そうなると、糖分も多く過食を招くおせち料理は、やっぱりダイエッターには不向きなの?

ダイエッターには「イタリア風おせち」がベスト!

ラタトゥイユが器に盛りつけられている
写真/ゲッティイメージズ
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定番は和食だが、最近では市販のおせち料理もフレンチ、中華、イタリアン、エスニックなど、いろんなバリエーションが楽しめるようになってきた。そこで、菊池さんがダイエッターにすすめたいのが「イタリア風おせち料理」だという。

「イタリア風おせちには、トマトをはじめとする野菜を使った料理(ラタトゥイユ、カプレーゼ、トマトソースのパスタなど)が多いのが魅力です。また、味つけもヘルシー。前述したように、日本のおせち料理の基本調味料は塩と砂糖。一品に使用される量は少なくても、いろんな料理をつまむうちに積み重なって気づかないうちにとりすぎてしまいます。その点、イタリア風はトマト味とオリーブ油をベースにした料理が多く砂糖も少なめです」

トマトにはグルタミン酸という旨み成分が多く含まれているため、調味料が少なめでも味わい深い。

「グルタミン酸には食欲を鎮静化する働きがあるので、食べたくなる気持ちが抑えられて余計な食欲も起こしづらい。また、アンチエイジングには欠かせないリコピンの抗酸化力は、食材の中でもピカイチです。一方、オリーブ油は血液をサラサラにして、血管の老化や生活習慣の予防にも効果大。熱に強いので、炒め物や煮物にしても健康効果をとり込めます」

野菜を使った料理をしっかり食べるのがポイント

3段お重におせち料理が豪華に入っている
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さらに、イタリア料理は野菜を使った料理が多いのがポイント。

「お正月は通常と比べて動かないし運動もしないので頑固な便秘になりやすい。そうならないためにも、しっかり野菜を食べることが大事。カット生野菜や野菜のお総菜は常備しておくのが賢明です」

おせちといえば、重箱を何段も重ねたものが豪華で食欲をそそるが、それはダイエット的にはおすすめできないという。

「重箱を何段も重ねたものを求める必要はありません。何種類もの料理をちょっとずつ食べることに意味があるのです。満腹感が得られやすいうえ豊富な栄養素を摂取できる。体内の栄養バランスが整えば代謝も上がり痩せやすくなります。重箱を重ねたものというよりオードブルの発想で考えましょう」

もちろん、お好みのおせち料理を2~3品加えるのもOK。ただし、黒豆、栗きんとん、伊達巻には注意点もあるという。

「黒豆や栗きんとんに豆やさつまいもに豊富な食物繊維が含まれていると思っている人が多いのですが、そのことよりも、使っている砂糖の量が半端ない。お正月にしか食べない料理ですが、1日の適量はちょっと楽しむぐらい(カレースプーン1杯ぐらい)がベター。伊達巻は甘くて塩分も強いので食欲が増してしまう危険な料理です。こちらも砂糖の量が多く食べすぎれば糖質過剰に。カロリーもスイーツ並みです」

令和初のお正月は野菜たっぷりのイタリア風おせち料理を食べて、1年の健やかな体とボディラインへの誓いを立ててみてもいいのでは?

教えてくれたのは:管理栄養士・菊池真由子さん

菊池真由子先生の顔写真
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管理栄養士。健康運動指導士。NR・サプリメントアドバイザー。日本オンラインカウンセリング協会認定上級オンラインカウンセラー。大阪大学健康体育部(現・保健センター)、阪神タイガース、国立循環器病センター集団検診部(現・予防検診部)を経て、厚生労働省認定健康増進施設などで栄養アドバイザーを務める。ダイエットや生活習慣病の予防対策など、のべ1万人の栄養指導に携わる。その活動の集大成として刊行した、『食べても食べても太らない法』(三笠書房)が10万部超え、『図解 食べても食べても太らない法』(三笠書房)が17万部超えのベストセラーに。また、『食べれば食べるほど若くなる法』(三笠書房)が7万部を超え、8月に最新作『図解 食べれば食べるほど若くなる法』(三笠書房)が発刊。

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