いよいよ3月も間近で、春は目の前。分厚いコートやロング丈で全身を覆えてしまうアウターに頼れるのも残りわずかだ。そこで、本格的に薄着になる前に、少しずつ帳尻を合わせて美ボディ作りに取り組みたい。今回は、アスレティックトレーナーにおすすめのコンビニフードを聞いた。
出張時は朝食をコンビニで購入することが多いというアスレティックトレーナーの西村典子さん。
「朝食を食べないと、その日1日のエネルギーが不足した状態で活動することになり、水分不足による脱水や、空腹感だけではなく、脳へのエネルギー不足で起こる判断力や集中力の欠如などにつながります」と朝食の大切さを語る。西村さんが購入するときは、主食に重点を置くのではなく、栄養バランスを考えて不足しがちなものを付け足しながら購入するという。
「トレーナーとしては、運動後の栄養補給という点で、たんぱく質が多く脂質が少なめのものをすすめています。また運動後は使ったエネルギーを補給するために炭水化物を摂ることも大切。今の自分に必要な栄養素をうまく選択して摂るのがベストです。“必要なものを必要なだけ”ということを意識しながら商品を見るようにしています。遅い時間までカフェインを摂取していると、夜遅くまで覚醒モードにはいってしまうので、飲み物は夕方以降であればカフェインを含まないものを購入。シンプルな商品を選べば、添加物も避けられます」(西村さん・以下同)
『新潟県産コシヒカリおむすび 塩むすび』(セブン-イレブン)
●炭水化物を摂るときはパンより米!
セブン-イレブンは、農林水産省とともに米の消費拡大に向けた取り組みを行っており、おにぎりにも力を入れている。塩むすびは“厳選米シリーズ”の1つで、同シリーズはこの他に、生たらこと鮭の西京漬けがある。塩むすびは1つ172kcal。
「しっかりと炭水化物を摂りたいときにまずチョイスするのが塩むすびです。食品添加物が少なく、ほんのりとした塩味がお米本来のおいしさを引き出します。お米に含まれるでんぷんは、パンに含まれる小麦よりも消化吸収に時間がかかるため、少ない量で、より腹持ちしやすいと考えられ、短い時間でお昼まで持たせるためにも最適。この塩むすびは食べやすく、後味もさっぱりしています」
『そのまま食べられる5種の蒸しサラダ豆』(ファミリーマート)
●外食が続いたときの調整に!
青えんどう豆、大豆、赤いんげん豆、ひよこ豆、黒大豆の5種の豆を使用した蒸しサラダ豆。サラダのトッピングやおつまみにも便利。1袋85g入りで132kcal。たんぱく質は10.4g、食物繊維は5.9g摂れる。
「サラダやキーマカレーのトッピング、スープの具材などによく使います。大豆製品にはたんぱく質とともに食物繊維も豊富に含まれるため、外食続きで栄養バランスが偏りがちなときなどは重宝しています。噛みしめると豆の香りとほんのり塩味がきいていておいしいです。腸内環境を整えることにも役立っているため、お通じもよいです」
『パイナップル 115g』(セブン−イレブン)
●ダイエット中のおやつにも!
適度な酸味と甘みが楽しめる食感のよいパイナップルを、食べやすい1口サイズにカット。開封してそのまま食べられ、食後のデザートやおやつにもぴったり。1袋115g入りで、約61kcal。食物繊維は約1.4g摂れる。パイナップルに含まれる消化酵素が、食べ物の消化を助けるうえに、基礎代謝を上げると言われ、ダイエット食材としても注目を浴びている。
「アスリートにとって果物は積極的にとりたい食品の1つです。フルーツに含まれる果糖は砂糖やでんぷんなどと違って、より消化吸収が早く、比較的早くエネルギー源として活用することができると言われています。果物は皮をむくなど食べるのに手間がかかるのがネックですが、このパイナップルはそのまま食べられ、朝食や補食などにぴったり。酸味とともに甘さもあるため満足感も得られます」
『茶碗蒸し 230g』(セブン−イレブン)
●濃厚だしで見た目以上の満足感
卵の風味と、自社抽出のかつおぶしだし、宗田かつおぶしだし、昆布だしの味わいが楽しめる茶碗蒸し。具材は、しいたけ・鶏肉・たけのこ・えび・銀杏・かまぼこなど。1個230gあたり、76kcal。たんぱく質9.0g摂れる。
「仕事で夜遅くなってしまったとき、帰宅してから食事を準備するのはハードルが高い。でもお腹が満足できて、しかもあまり糖質を多く摂りたくないというときは茶碗蒸しがおすすめです。しかもこの茶碗蒸しは電子レンジで温めるだけ。糖質が少なめで、たんぱく質が多く含まれており、アスリートの体作りとして優秀な食品とも言えます。また1日のカロリーバランスを調整するためのおかずとしても便利」
『国産鶏スモークチキン』(ファミリーマート)
●サラダチキンにマンネリ気味のときに!
国産鶏のささみ肉を桜チップでじっくり香ばしく燻製にした1品。加熱せずにそのまま食べられる。一般的な鶏むね肉のサラダチキンに比べ、こちらの方が片手でも持ちやすい。1袋35g入りで、44kcal。たんぱく質は8.7g摂れる。糖質は1.6gと低め。
「サラダチキンはアスリートから絶大な支持を得る人気商品。高たんぱく質、低糖質に加えて脂質も少なく、味もバラエティー豊か。特に運動後のたんぱく質補給にはその便利さからうってつけの1品です。ファミマの“お母さん食堂シリーズ”のスモークチキンはサイズが小さいので、小腹が空いたときなどに重宝します。スモークの香りと味が食欲をそそりますよ」
アスレティックトレーナー:西村典子さん
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、NSCA公認ストレングス&コンディショニングスペシャリスト、NSCA公認パーソナルトレーナー。学生スポーツを中心にトレーナー活動を行う一方で、専門誌、一般雑誌、ネットメディアなどでもセルフコンディショニングに関する発信を行う。著書に『基礎から学ぶスポーツセルフコンディショニング』(日本文芸社)がある。
撮影/黒石あみ 取材・文/竹腰奈生
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