緊急事態宣言が延長され、外出自粛が引き続き求められているが、食事内容の偏りに悩む人も多いはず。そこで、管理栄養士に健康維持に役立つコンビニフードを教えてもらった。
外出時のおやつや昼食の購入にコンビニを利用するという管理栄養士の横川仁美さんは、みそ汁レシピの研究家でもある。コンビニは、スーパーが閉まっている時間帯に利用でき、スーパーより家から近い点にも便利さを感じ、仕事で足りない食材や日々の食事を買いに行くこともあるという。健康を考えた商品選びについてこうアドバイスする。
「パッケージ裏の食品表示を見て、代謝の負担になりやすい添加物がなるべく含まれていない、原材料がシンプル(食材そのもの)なもの、満腹中枢を刺激するのに役立つよう噛む回数が必要となる食材、体が温まり代謝UPが期待される汁物などがおすすめです。また、不足している栄養素が摂れる食材を選ぶのもよいでしょう。例えば、朝食が野菜ジュースだけになっていたら、ちょっとした時間におにぎりやゆで卵を買って、炭水化物やたんぱく質を補うというように。カロリーにとらわれすぎず、自分の体の健康維持に役立ちそうな商品を買うのがポイントです」(横川さん・以下同)
『手巻おにぎり 氷温熟成生たらこ』(セブン-イレブン)
●温めず、冷めたままで食べればダイエット向き!
たらこが具材の手巻きおにぎり。氷温熟成で甘味とうま味を引き出した生たらこの粒感が味わえる。1つ168kcal。
「おにぎりはお店で温めてもらうこともありますが基本そのまま食べています。ご飯に含まれるでんぷんは冷めることで食物繊維と同じような働きをするレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)に変化。消化・吸収されにくいでんぷんとなり、血糖値の上昇を緩やかにしてくれることから太りにくくなるとされているためです。また、冷めたご飯の方が、噛む回数が増すのもメリットです。少しでも満足感を得やすくなります」
『梅茎わかめ』(セブン-イレブン)
●食物繊維が摂れるヘルシーおやつ
肉厚な部位を使用した、シャキシャキとした茎わかめ。梅酢を使用してさっぱりとした風味に、また、はちみつを使用することでまろやかな口当たりになっている。食べやすい個包装タイプ。1袋32g入りで29kcal。食物繊維は1.9g含まれる。
「シャキシャキとした食感を楽しめるので、仕事の息抜きだけでなく、子供とのおやつタイムに重宝しています。個包装で、分けやすいのもGOOD。便秘予防に役立つ食物繊維が摂れるのもよいでしょう。噛む回数が必要なので、少ない量でも満足できます」
『サラダチキンロースト ブラックペッパー』(ローソン)
●ダイエット中に必要なたんぱく質を積極的に摂取!
鶏むね肉をローストし、黒こしょうを効かせたスパイシーな味付けのサラダチキン。1食80gあたり102kcal。ダイエッターの定番のサラダチキンだが、プレーン味に飽きた人にもおすすめ。
「ダイエット中に不足しがちなたんぱく質が摂れるうえ、ほどよい硬さがあり噛む回数も増やしやすいです。主に昼食に利用していますが黒こしょうを効かせたスパイシーな味に仕上がっており、おやつにしても満足感がある商品です。パッケージが開けやすいのも選ぶ際のポイントです。外出時に食べやすく助かっています」
『カップみそ汁 海苔』(セブン-イレブン)
●冷え対策に常備!
だしにこだわり、うま味の強い手火山(てびやま)製法のかつお節粉末を使用。のりは、味わい深く、香りがよいとされる有明産を100%使用。のりの香りを邪魔しないちくわ麩をブレンドすることで、のりの風味がより一層アップ。メーカー独自製法の「小分け熟成」のみそを配合し、深い味わいになっている。
「特にこれからの季節は冷房などを使うことが多く、体が冷えやすいので内側から体を温めてくれるみそ汁を利用して体を温めます。お湯を注ぐだけで作れるカップみそ汁は、忙しい朝ご飯用に買って家で食べることもあります。豆腐などを切って手軽に具だくさんにできるのも魅力です」
『明治プロビオヨーグルトR-1』(明治)
●今欲しい“強さ”を引き出してくれるヨーグルト
”強さひきだす乳酸菌”のフレーズでおなじみのヨーグルト。明治の乳酸菌研究で数千種類の中から選び抜かれた1073R-1乳酸菌を使用。1個89kcal。たんぱく質は3.9g含まれる。
「小腹が空き、ほどよい甘味や酸味が欲しいときによく食べます。1個112gと食べやすい量であることもお気に入りです。また、たんぱく質だけでなく、日本人に不足しがちなカルシウムも摂れるのもうれしいですね。1個に138mg含まれています」
『南アルプスの天然水』(サントリー)
●鈍った味覚をリセット!
ミネラル分を人工的に添加したり、成分を加工したりしていない、自然本来のおいしさを生かした天然水。ミネラルウォーターの定番品であり、サントリーの看板商品の1つでもあり、どのコンビニにも必ずといっていいほど置いてある。
「今は手軽に甘いものや味が濃いおかずなども手にはいるので、味覚が鈍感になりがち。そんなときは、水を飲むことで味覚をリセットするようにしています。この天然水は、軟水なので、飲みやすいです。コンビニではよく冷えた状態で売っているので、口の中で温めてから飲むようにしています」
管理栄養士:横川仁美さん
食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。みそ汁レシピ研究家。これまで20社以上のメディアや雑誌に健康や食事についてのコラム・レシピを執筆。また、オンラインでの食相談を中心に活動中。
https://yokokawa-hitomi.com/
撮影・取材・文/竹腰奈生
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