紫外線やドライヤーによる乾燥などによって髪は日々、傷んでいる。日々の生活の中で、そうした刺激を完全に抑えるのはなかなか難しいが、食事によって体の内側からケアする方法があるという。管理栄養士の菊池真由子さんが、健康な髪を育てるためにおすすめの食材を教えてくれた。
さばのビタミンで新しい髪を増やす
「髪は、ケラチンというたんぱく質を材料としています。ですから、肉、魚、卵、豆類などのたんぱく質が豊富に含まれる食材をとる必要があります。中でも、おすすめしたい食材が、さばです。さばの身には、細胞の再生やエネルギー代謝を活発にするビタミンB2がたっぷり含まれています。ビタミンB2が体に多ければ多いほど、髪を作り出す毛母細胞が活発な新陳代謝を行うため、新しく健康な髪が次々に生えてくるのです」(菊池さん・以下同)
◆代謝を活発にしてコシのある髪に
傷んだ髪は修復できないと言うが…。
「その通りです。1度傷んでしまった髪を元通りに修復することはできません。ただし、毛先が傷んでいたとしても、代謝を活発にすることで毛根に近い毛母細胞に働きかけて、コシのある元気な髪を作ることができます」
さばなら生でも缶詰でもOK
さらに、さばのある部位が髪を健康にしてくれるのだとか。
「それは、血合いです。血合いには、糖質、脂質、たんぱく質の代謝を促すビタミンB1とB2、ナイアシン、鉄、タウリンが豊富に含まれています。これらの栄養素には、食事から得たエネルギーの代謝を活発にし、余分な老廃物を体の外に排出してくれる働きがあります。髪も同様ですから、傷んだ髪を抜け毛として脱落させ、代わりに新しく艶のある髪を生えるのを促してくれます。また、血行をスムーズにする成分、ナイアシンも含まれていますから、末端の毛母細胞にまで栄養が届きます」
さばを食べる量やペースは?
では、どのくらい食べればいいの?
「週に1~2回程度。1回の適量は切り身なら1切れ(80~100g)。加熱しても栄養価は変わらないので、塩焼きや味噌煮などお好みの調理法で食べてください。ただし、食中毒を起こさないよう、しっかり中まで加熱すること」
◆さば缶でOK!一緒に緑黄色野菜を
水煮や味噌煮などの缶詰でもOK。いずれも、なるべく血合いが多い部分を食べると効果的。
「さばと一緒に緑黄色野菜(かぼちゃ、にんじん、ほうれん草など)を食べれば、緑黄色野菜のβ-カロテンが紫外線による髪のダメージを軽減してくれますから、一石二鳥ですよ」
髪のダメージが気になる人は、週に1度 “さばday” を設定してみては。コンスタントに食べることが将来の美しい髪を作るカギとなる。
教えてくれたのは:管理栄養士・菊池真由子さん
管理栄養士。健康運動指導士。NR・サプリメントアドバイザー。日本オンラインカウンセリング協会認定上級オンラインカウンセラー。大阪大学健康体育部(現・保健センター)、阪神タイガース、国立循環器病センター集団検診部(現・予防検診部)を経て、厚生労働省認定健康増進施設などで栄養アドバイザーを務める。ダイエットや生活習慣病の予防対策など、のべ1万人の栄養指導に携わる。『食べても食べても太らない法』(三笠書房・以下同)が10万部超えのヒット。『図解食べても食べても太らない法』、『食べれば食べるほど若くなる法』、『図解 食べれば食べるほど若くなる法』もベストセラー。
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