持病があると、どうしてもかさんでしまうのが医療費。
お金のプロフェッショナルである節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんによると、薬を「ジェネリック医薬品」に切り替えるのも節約のための一つの手なんだそうです。
聞いたことはあるけれど、普通の薬と何が違うのかわからない…という人もいると思います。そこで、ジェネリック医薬品について解説してもらいました。また、薬局で使える便利ワザも紹介します。
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ジェネリック医薬品とはどんなもの?
薬局ではよくジェネリック医薬品をすすめられますが、そもそもどういうものなのでしょうか。
ジェネリック医薬品が安い理由
ジェネリック医薬品は、後発医薬品とも呼ばれているもの。すでに効能や安全性が広く知られている薬の特許が切れ、後発のメーカーが同じ有効成分で作ったものになります。開発費などがかかっていないため、薬の値段を安くすることができるのです。
私はアレルギー性鼻炎のために定期的に薬をのんでいるのですが、先発医薬品の場合、1錠あたり約41円。ジェネリック医薬品を選択することで、効果はほとんど変わらず1錠あたり約14円と約3分の1の値段になりました。また健康保険は3割負担で済むので、薬代だけで見ればかなりお得であることがわかります(別途調剤料がかかるので実際は窓口で支払う金額はそれより高くなります)。
自分の体や医者と相談を
現在、1人あたりの医療費が増え、国の健康保険の財政がひっ迫してきています。ジェネリック医薬品を選ぶ人が増えれば、保険の負担が減るということで、推奨されることも多いです。前述した理由により、安かろう悪かろうではないのですが、先発品と異なる添加物を使用するなど、厳密に同じものではないため、ときにはアレルギーなどのトラブルも確認されています。
そのため、ジェネリック医薬品を選ぶ際には自己責任が伴うことも忘れずに。のんでみて、自分に合わないと思ったらすぐに先発医薬品に戻すなど、体と相談しながら使用しましょう。
私の場合はジェネリックにしても、不調は起きませんでしたが、もし違和感があるようであれば、かかりつけのお医者さんへ行き、処方し直してもらうようにしてくださいね。
薬局アプリ・WEBサービスが便利
薬を処方されたあと、薬局で長い間待つのはストレスが溜まりますよね。病気ならなおさら、早く帰って眠りたいものです。実は、そんな問題を解決してくれるアプリがあるんです。
便利なのが「kakari(カカリ)」という「かかりつけ薬局」アプリ。病院でもらった処方箋をスマホで撮影して登録した薬局に送ると、薬の用意が出来次第、通知で教えてくれ、処方箋の原本と健康保険証を持って薬局に行けば、待ち時間なく薬を受け取ることができます。
例えば、病院で処方箋を受け取ってすぐ、アプリを使って家の近くのかかりつけ薬局に写真を送信すれば、家に帰る前にピックアップできたり、都合のいいときに取りに行ったりできますよね。
また、「EPARKお薬手帳」というアプリ、「EPARKくすりの窓口」というWEBサイトでも、同様のサービスを利用できます。薬の履歴を確認できるのも便利なポイントです。
どちらも、全国にあるかなり多くの薬局がサービスに対応しているので、かかりつけ薬局もぜひチェックしてみてください。
教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん
節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。丸山さんのオフィシャルサイト「らくらく節約生活」
構成/吉田可奈