若手陶芸家の腰痛を支える体操とは
吉田:そのZoomで教えてもらった「VIM体操」っていう体操がめちゃくちゃ自分に合ってて、今もすごくハマってます。作品を作り始めると気づいたら同じ格好で5時間も作業していた、ということがザラにあるんで、やっぱり腰とかがすごく痛くなるんです。

普通は体のつらいほうにばかり目を向けるでしょ? でもこの体操はそうじゃなくて、自分が楽に動くほうでしっかり呼吸をしてやると、痛いほうの縮まってた部分がゆるんで痛みが取れるんです。
大塚:それって今は運動の話ですけど、あらゆることに言えることですよね。
吉田:そうなんですよ。自分が楽で気持ちいいなということに目を向けようということ。これをやるようになってめちゃめちゃ調子がいいんですよ。寝る前も起きたときも、これがないともう生きていけないぐらい(笑い)。大塚さんは太極拳をされていますよね?
大塚:もう5年くらい続けています。太極拳も体さえあればいいので、同じような感じです。力を抜いてゆっくりストレッチしながら体を動かしていくものですから。
芝居にはプロたちみんなで1つのものを作り上げる楽しさがある
体操や太極拳のおかげもあるのだろうか。2人ともストレスとはあまり縁のない、いつも一定の穏やかな空気をまとっている印象が感じられる。
大塚:あんまり自分で何かがストレスとかって思ったことがないですね。セリフを覚えたりするのは確かに大変かもしれない。でもストレスとは違うかな。「大変」という感覚です。“このセリフの量でしかも明日まで!”ということもありますから。
中学、高校のときに中間試験とか期末試験あるじゃないですか。それって勉強をやらなきゃいけないことじゃないですか。でもそれがストレスっていう感じではなくやらなきゃいけない大変だ!って。そういう感じです。

吉田:わかりやすい! 大塚さんは、セリフをどうやって覚えるんですか?
大塚:皆さんそれぞれだと思いますが、私はずっとブツブツ言いながら覚えるまで1行ずつ台本をずらしていくと、ページが頭に残っています。演技は生ものなので、台詞通りに行かないことも多々あります。それも面白さのひとつかもしれないですね。
それに芝居は、いろんな分野のプロの方がいて、みんなで1つのものを作り上げるのが楽しさの1つかもしれません。陶芸で作品を作ったりするのは、自分1人で作り上げていく楽しさという感じなのでしょうか。