首から胸元にかけてのデコルテゾーンのハリやツヤが、健康的な若見えのカギになります。漢方にも詳しい管理栄養士の小原水月さんによると、デコルテの状態は食生活でも改善できるそうです。そこで、デコルテのたるみやシワの原因と、ケアに効果的な食材や漢方薬について教えてもらいました。
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デコルテは皮膚が薄くたるみやすい
体をおおう皮膚の中でも、とくにデコルテにたるみやシワができやすいのは、特有の原因があります。それを知ることで、自分でも対策ができるようになります。
皮膚が薄く刺激に弱い
首やデコルテの皮膚は薄くバリア機能が弱いため、紫外線や摩擦などの刺激の影響を大きく受け、乾燥によるシワができやすい部位です。
よく動かすのでシワができやすい
日常生活の中で首を動かす機会が多いと思います。つまり、他の皮膚と比べて刺激を受け続けるため、皮膚の弾力性が失われやすい部位です。さらに、加齢でも弾力が弱まるので、特別なことをしなくても日常の動作でシワができたり、たるみが起こる場合が多くあります。
スキンケアを怠りがち
顔と違って入念にお手入れをしないことも、デコルテにシワやたるみができる一因になります。顔の延長で化粧水や乳液、クリームを塗るといったスキンケアを心がけ、乾燥を防ぐことができるといいでしょう。
デコルテを若返らせる栄養素&食材
たるみやシワの予防に大切な皮膚のハリと弾力を保つのに必要なのは、たんぱく質と水分です。そこで、たんぱく質を多く含む食材と水分を効率的に摂ることができる食材をご紹介します。
しらす
しらすは一般的にいわしの稚魚を指し、たんぱく質を豊富に含む美肌のためにうれしい食材です。しらすがおいしくなる時期は年に2回あり、春から初夏、秋に旬を迎えます。ごはんのお供が定番ですが、チャーハンやパスタの具材、卵とじのほかサラダや和え物にしてもおいしく食べられます。
高野豆腐
高野豆腐は木綿豆腐よりもたんぱく質の量が多く、保存性も高いのが魅力です。未開封であれば賞味期限を6か月程度に設定しているメーカーが多いので、家に常備しやすい食材と言えます。煮物用の定番の形だけではなく、一口サイズやサイの目にカットされたものもあるので、使いやすいものを活用して、汁物にくわえるだけでも手軽にたんぱく質を補えます。
米
デコルテのハリには、皮膚の下の筋肉に蓄えられた水分が影響します。筋肉中の水分は糖質と結合して存在するため、水分だけでなく糖質も十分に摂る必要があります。そこでおすすめなのがごはん。ごはんは糖質を含むうえ、重量の約半分が水です。主食をごはんにすることで、効率的に必要な成分を摂ることができます。