どっと疲れて見える「目元にごり」とケア方法
こちらはシンプルに、目の下のクマが気になる人が抱えがちな「目元にごり」。
「目の下のクマによって目まわりが暗くみえることが原因で生じるくすみです。特にマスク着用時は、肌が見える部分が限られているため、目元のにごりが顔全体の肌印象に影響します」
クマの種類別ケア方法
【1】青クマ
「主な原因は血行不良。寝不足やパソコン、スマートフォンのしすぎなど、目の疲れなどから目の下が血行不良になり、うっ血して青暗く見える状態です。温冷ケアで目元の血流を改善しましょう」
温冷ケアがおすすめだといいます。
「清潔なハンドタオルを水で蒸らしラップで包み、500wの電子レンジであれば1~2分ほど温めます(ほんのり温かい程度)。それを目元に広げてのせて約5分、氷水にひたし冷やしたタオル(水をしっかり絞りましょう)を目元に広げてのせて約5分。これを交互に3回程度繰り返します」
【2】茶クマ
「主な原因はメラニンによる色素沈着。紫外線や乾燥、花粉症などで目の擦りすぎ、アイメイクの間違った落とし方、メイクを落とさないで寝るなどした結果、目の下に色素沈着が起こっている状態です。角質ケアをしてターンオーバーを促進したり、美白効果のある成分ビタミンC誘導体配合の化粧品でのケアで色素沈着を改善しましょう。また、摩擦は茶グマ悪化の原因になるため、スキンケア時の摩擦も注意しましょう」
【3】黒クマ
「『黒クマ』とは『たるみグマ』とも呼ばれ、眼窩脂肪(がんかしぼう・目の下の脂肪)が加齢などにより下に落ちてきて、目の下の皮膚がたるんでしまっている状態。できてしまった黒クマはセルフケアで改善させることが難しいため、クリニックでの治療が必要です」
マスク下で繰り返す肌荒れなどによる「炎症にごり」
こちらは、マスク生活ならではのにごり肌。下記が当てはまるなら「炎症にごり」の可能性があります。
・炎症ニキビを繰り返している
・マスクで覆われている部分の肌に赤みがある
「透明感に欠かせない『均一な肌色』。マスク着用で繰り返しているニキビや肌荒れなどの炎症による肌の赤みは透明感を低下させて、肌のにごりを招く原因になります」
こちらは、ニキビ治療が解決の近道。皮膚科を受診し治療したのち、医師による指導のもと、適切なスキンケアを自宅で行いましょう。
肌のトラブルは、放っておくと大きなトラブルに発展しかねません。特に、紫外線量の多い夏は、それだけ肌にとっても過酷な環境。そんな過酷な環境を乗り切るためには、健康な肌でいることが大切です。
「なんかくすんでる」「にごっている感じがする」と思ったら、スキンケアを見直して、晴れやかなヘルシー肌で夏を満喫しましょう。
◆教えてくれたのは:美容皮膚科医・山屋雅美さん
埼玉医科大学卒業後、東邦大学医療センター大橋病院皮膚科、三井記念病院皮膚科勤務を経て、2011年美容皮膚科タカミクリニック入職。2021年、副院長に就任。ニキビ・毛穴などの美肌治療から、シミ・しわ・たるみなどのエイジング治療まで幅広く診療を行う。https://www.takamiclinic.or.jp/