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【65歳オバ記者 介護のリアル】母ちゃんには理解できなかった私のライター稼業、「マジメに働け」と言われたことも

葬式料理の采配を振るうおばさんとサポート役

楽し気といえば昔の家でやる葬式がそう。集落の女たちが総出で葬式料理を庭先や台所で作り出すのよ。その采配を振るうおばさんとサポート役が決まっていて、大きな声で村のおかみさんたちに指示を出す。そして「ほれ、まだ皮むきが終わんねぇのかよ」とか、ときにはその口の利き方で口ゲンカが始まり、その前には火が燃える大きなかまど。大鍋の中にはグラグラと湯が煮え立っている。

お坊さんがきてお経をよんでいる時に、おかみさんたちは何がおかしいのか遠慮のない爆笑をして、喪主の誰かが台所に向かって怒ったりして、まるでお祭りだ。

オバ記者と母親
昭和3年生まれの母ちゃんにライター業は理解し難い仕事だったのかもしれない
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一事が万事。私が成人したら家で葬式をする家はめっきり減って、人の死に対するとらえ方もガラリと変わったの。旧時代のやり方や、女の生き方を当たり前と思っていた母ちゃんに、東京でライターになった私を理解しろといってもしょせんはムリだったんだよね。

◆ライター・オバ記者(野原広子)

オバ記者イラスト
オバ記者ことライターの野原広子
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1957年生まれ、茨城県出身。体当たり取材が人気のライター。これまで、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。昨年10月、自らのダイエット経験について綴った『まんがでもわかる人生ダイエット図鑑 で、やせたの?』を出版。

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