
8月も終わりが近づきもう秋は目の前。とはいえ、まだまだ残暑は続き、薄着ファッションが活躍します。そこで、皇后雅子さまの夏のアクセサリーに注目。いつもはパールをお召しになることが多い雅子さまですが、パールではなくゴールドやシルバーなどのアクセサリーをお召しになったファッションを振り返り、その着こなしをスタイリストの横山麻里さんに解説してもらいます。
トレンドは存在感のある大きめアクセ、若見え効果も狙える
アラフィフにとってアクセサリーはどう役立つか、また今年のアクセサリーのトレンドについて横山さんにうかがいました。
「アラフィフなど大人女性は、大ぶりのアクセサリーをつけることで、年齢の出やすい首元、手元、顔周りなどにツヤ感をプラスできます。また、若見え効果もあるので、アクセサリーは積極的につけるべきです。
具体的には、ハートやイニシャルなど、モチーフアクセサリーもトレンドのひとつです。ハートが連なったネックレスや、変形ハートのイヤリングなども流行っていますが、くれぐれも子供っぽくならないようなデザインをセレクトするのがポイント。季節柄、シンプルな洋服になりがちなので、アクセサリーが主役になるようなスタイリングをするとおしゃれです」(横山さん・以下同)
白×ブルーの洋服に、ゴールドのアクセサリーで上品かつエレガント
2002年8月、那須の御用邸に向かわれる雅子さまと愛子さまをキャッチ。雅子さまは丈の長いブルーのジャケットに、白のインナーやボトム、バッグをお召しに。白×ゴールドの花モチーフのイヤリングに、ゴールドのネックレス、腕時計が華やかさをプラスしていました。

「主張のあるイヤリングや時計も、ゴールドでまとめることで、全体が統一されています。特にイヤリングは、洋服の白をリンクさせることで、大きめモチーフでも、コーディネートになじんでいます。花モチーフで、女性らしさや母らしい優しい印象が加わっています。
トレンドのモチーフアクセサリー。花やハート・イニシャルは今季らしいモチーフアクセサリーです。甘くなりすぎないように、雅子さまのように、腕時計など、どこかに大ぶりのアクセサリーをプラスすると、バランスが良好です」
ストライプジャケットの大人マリンコーデにはシルバーアクセで冷涼感を追加
2003年8月7日から18日、那須御用邸で過ごされたご一家。雅子さまは珍しくシルバーのイヤリングをお召しでした。



「ストライプ柄がポイントのジャケットのマリン風コーディネートには、シルバーのイヤリングで涼しげな雰囲気に。大きめのモチーフイヤリングも、シルバーなので、抜け感が出ています。
まだまだ暑い残暑の時期、シルバーのアクセサリーを身に着けるだけで、さわやかな印象になります。チェーンなどの、少しハードなデザインをセレクトしても、重たい印象にならないので、おすすめです。ハードすぎるかな?というときには、細めのものをセレクトしたり、華奢なデザインを重ねて、ボリュームを出してもいいですね」
ベージュとゴールドは相性抜群 太めのネックレスで顔周りを引き締め
2005年7月、愛知県で行われた「愛・地球博」に出席された雅子さま。胸元の太いゴールドのネックレスが印象的でした。



「テーラードジャケット×パンツコーディネートのメンズライクなテイストに、存在感のあるアクセサリーで、お顔周りが引き締まって見えます。ベージュとの相性が抜群のゴールドのネックレスで、気品漂う大人っぽい印象に。パールのイヤリングも、ゴールドの縁取りがあることで、太めのネックレスとの組み合わせがマッチしています。
白やベージュ、ブラウン系の服には、ゴールドのアクセサリーが肌なじみもよく、品よくまとまります。華奢すぎると、コーディネートにメリハリがなくなってしまうので、大きめのゴールドアクセサリーでポイントをつけると、おしゃれです」
カジュアルなコーディネートにゴールドでツヤ感をプラス
2005年8月、ご静養のために長野県を訪れられた際の雅子さまは、赤を主役にしたおしゃれなファッション。耳元には大ぶりのゴールドのイヤリングで顔周りが明るい印象でした。



「明るいカジュアルめのコーディネートには、ゴールドのツヤ感をプラスして、大人な上品スタイルにまとまっています。大ぶりのイヤリングは、カラーや柄の存在感のある上半身にも、際立つアクセントになっています。
カジュアルなコーディネートにこそ、アクセサリーは必須。特に、上半身はお顔周りの印象が強いので、ネックレスやイヤリングに、ポイントのあるデザインをプラスすると、アラフィフ世代は、効果あり。耳元は、揺れるタイプのデザインで、女性らしさを演出するのも素敵です」
淡いカラーのコーディネートに濃いカラーのアクセサリーや小物で引き締めて
2010年8月、静岡県下田市の須崎御用邸へご静養されたご一家。雅子さまはブルー×白のさわやか配色に合わせるように、ネイビーのイヤリングをお召しになっていました。



「全体的に淡いトーンのコーディネートなので、耳元や、その他の小物に、濃いカラーをポイントにすることで、コーディネートが引き締まっています。
ツートーンコーディネートやワントーンコーディネートも、引き続きトレンドのスタイル。アクセサリーも、カラーをそろえると、よりスタイリッシュになります。夏も秋もアクセサリーが主役になる季節。いつものコーディネートに、いつものアクセサリーで定番スタイルではなく、大きめのアクセサリーを主役にして、アクセサリー主体で考えるコーディネートも楽しいと思います」
洋服とリンクしたターコイズカラーが明るく夏らしさを加算
2015年8月、須崎御用邸へ向かわれたご一家。雅子さまは愛子さまとリンクコーデで、鮮やかなブルー×白のマリンスタイル。アクセサリーも洋服に合わせられ、ターコイズがトップについたネックレスに白い花モチーフのイヤリングで、夏らしさ満点でした。

「さわやかかつ、清楚な印象のコーディネートに、カラーをリンクさせたモチーフアクセサリーで、お顔周りが明るく、華やかな雰囲気です。
ターコイズも、この季節にピッタリなので、活躍させたいアクセサリー。今回のように、洋服とカラーリンクをさせても素敵ですし、黒やネイビー、カーキとも相性がいいので、いつもの手持ち服にターコイズを合わせるだけで、印象が変わります。カジュアルな無地のTシャツや、ロゴTにも、きれいめなブラウスやワンピースにも合います。アクセサリーは同じでも、テイストの違う洋服に合わせるだけで、印象が変わり、おしゃれを楽しめます」

シンプルなコーディネートにはモチーフアクセサリーでおしゃれ度を底上げ
2017年8月、那須御用邸でご静養の際には、シンプルなツートーンコーデに、引き締めカラーのアクセサリーをお召しになっていました。



「雅子さまのように、シンプルなデザインの洋服に、モチーフアクセサリーが加わることで、アクセントになり、お顔周りが華やかになります。
華奢なシンプルなアクセサリーでは、コーディネートが単調になりすぎてしまいますが、全体のトーンがまとまっているのであれば、大人の遊び心をアクセサリーで発揮しましょう。モチーフや少し大胆なデザインのアクセサリーをセレクトすることで、大人のかわいさやモード感が出ます」
◆ファッション解説:スタイリスト・横山麻里さん
ほどよくフェミニンで上品なカジュアルスタイリングが参考になると、同世代の女性たちからの支持多数。大人女性のファッション誌を中心にカタログや広告で活躍中。
●皇后雅子さまの避暑地ファッションは愛子さまとリンク率高め、ポイントは“白”を取り入れること