健康・医療

駅の階段、電車・バス・車の移動で疲れない楽ワザ 理学療法士がすすめる「古武術」式動作

揺れる車内でも楽な姿勢を

外出時、電車やバスの車内で立つ際にも楽な姿勢のコツがあるそうです。

通勤などで使う電車やバスでの疲れを軽減させる古武術のワザとは(Ph/イメージマート)
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「電車やバスのつり革をぎゅっと握りっぱなしでは疲れるうえ、肝心な時に体勢が保てません。ポイントは、つり革の握り方にあります」

つり革は中指と薬指をひっかけるだけ

つり革に中指と薬指のつけ根をかけることで、腕と体を一体化させることができる
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「コツは、つり革に中指と薬指のつけ根をひっかけることです。それだけで腕と体が一体化して、全身の力を引き出すことができます」

それはなぜでしょうか?

「手には、指全体を伸ばす総指伸筋(そうししんきん)と、各指を個別に伸ばす筋肉がついています。しかし、中指と薬指には個別の伸筋がついておらず、曲げるほうが得意な指です。

しかも、中指と薬指は腕に沿っているので、体の力や動作も伝わりやすい。つまり、中指と薬指をかけるだけで、十分に体制を保てる力と構造を備えているのです。これは、カバンなどを手に持つときにも応用ができます」

立つときは「力を抜く」と安定する

揺れる車内でつかまるところがないときにも、揺れに強くなる立ち方があるそうです。

「電車やバスでつり革が持てない場合、足を踏みしめて立つと、体が力んで、かえってバランスを崩しやすくなります。それよりも、足を踏みしめずにリラックスした状態で立つほうが、断然安定します」

両足はT字に置く

「その際、足をT字型にすることで揺れに強くなります。かかと、小指、親指の3点をしっかり接地させることで、土踏まずのアーチが保たれ、衝撃も分散されやすくなります」

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