「かいな返し」で力を引き出す
重い荷物を手にかけて運ぶ際にも、古武術が応用できるそうです。
「古武術や相撲などの技法に『かいなを返す』があります。かいなとは、腕の古語で、腕を返すことで全身の力がラクに引き出せるようになるのです」
取っ手のある重いものを持ち上げる
「取っ手のある重いものを持ち上げる時は、手首を返し、内側からかけるだけで軽々と持ち上げることができます。
手首を返して内側からかけると、肩甲骨が広がり、背中に適度な張りが生じます。この張りを保ちながら、荷物を持ち上げることで、背中と腕を中心に全身を連動させることができます」
反対に、手首を返さないで持つと腕力中心となり、負担が大きくなってしまいます。体を痛める原因にもなりますので注意しましょう。
買い物袋は「狐の手+かいな返し」で
買い物袋やゴミ袋などの重いものを手にかけて持ち運ぶと、徐々に重さがきつくなることがあります。そこで岡田さんがすすめる楽ワザは、「狐の手+かいな返し」です。
「重い袋の取っ手はぎゅっと握らず、中指、薬指の根元をかけるようにします。手の形は、影絵の狐を作るときのようなイメージです。これで握力がセーブできます。そして手の甲を内側に向け、肩甲骨を広げることで、背中と腕が連動します。背中に張りを出して持てば、無理なく力が出せるようになります」
疲れてきたら持ち手を左右交互にします。