健康・医療

介護で必要になる「強い力」を引き出すコツは古武術にあった 理学療法士が解説

「かいな返し」で力を引き出す

重い荷物を手にかけて運ぶ際にも、古武術が応用できるそうです。

買い物時の重いレジ袋を軽くする楽ワザとは?(Ph/photoAC)
写真8枚

「古武術や相撲などの技法に『かいなを返す』があります。かいなとは、腕の古語で、腕を返すことで全身の力がラクに引き出せるようになるのです」

取っ手のある重いものを持ち上げる

「取っ手のある重いものを持ち上げる時は、手首を返し、内側からかけるだけで軽々と持ち上げることができます。

手首を返して内側からかけると、肩甲骨が広がり、背中に適度な張りが生じます。この張りを保ちながら、荷物を持ち上げることで、背中と腕を中心に全身を連動させることができます」

反対に、手首を返さないで持つと腕力中心となり、負担が大きくなってしまいます。体を痛める原因にもなりますので注意しましょう。

買い物袋は「狐の手+かいな返し」で

買い物袋やゴミ袋などの重いものを手にかけて持ち運ぶと、徐々に重さがきつくなることがあります。そこで岡田さんがすすめる楽ワザは、「狐の手+かいな返し」です。

「重い袋の取っ手はぎゅっと握らず、中指、薬指の根元をかけるようにします。手の形は、影絵の狐を作るときのようなイメージです。これで握力がセーブできます。そして手の甲を内側に向け、肩甲骨を広げることで、背中と腕が連動します。背中に張りを出して持てば、無理なく力が出せるようになります」

疲れてきたら持ち手を左右交互にします。

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