お正月に積極的にとりたい食材
お正月はごちそうを食べる機会が増え、いつもよりカロリーの高い食材をとりがちです。それらを楽しみながら、体の調子を整える食材も上手に取り入れましょう。
ナッツ類
アーモンドやクルミなどのナッツ類には、ビタミンEが多く含まれています。ビタミンEは、体を老化させる活性酸素の働きを抑えるとされているため、疲労回復や健康維持に役立ちます。
また、ポジティブで安定した精神状態を作るホルモン「セロトニン」のもとになる「トリプトファン」も摂取することができます。箸休めやおやつなどに取り入れてみてはいかがでしょうか。
緑茶
胃腸と体の「気滞」(憂うつ感、イライラ等)には、リラックスできる緑茶がおすすめです。
緑茶に含まれる茶カテキンには、脂肪の代謝を促進する効果もあります。脂っこいものを食べたあとや、お酒を楽しんだあとには、緑茶で一息入れるのがいいですよ。
果物・野菜
果物や野菜に含まれるビタミン類には、疲労回復やリラックス効果が期待できます。とくに摂りたいビタミンCは、ブロッコリーや冬が旬のほうれん草に多く含まれています。冬に収穫されるほうれん草は、夏に収穫されるものよりもビタミンCが豊富なため、おすすめです。
漢方でお正月不調を予防しよう
年末年始の胃腸の不調や、生活リズムの乱れを改善するには漢方薬もおすすめです。
お正月明け不調の予防には、「胃腸の消化機能を回復させる」「血行をよくし、体を温めて胃の働きを改善する」「自律神経のバランスを整えて睡眠の質を改善する」「血流改善によって脳や神経に栄養を届ける」「消化・吸収機能を改善することで体の内側から心身を元気にする」といった働きをもつ漢方薬を選びます。
漢方薬は、西洋薬のような対症療法ではなく、根本からの体質改善が目指すことができるので、不調を治すだけでなく、不調にならない体を手に入れられる点もメリットといえます。
正月明け不調におすすめの漢方薬
・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
「気」(エネルギー)を巡らせ、体にこもった熱を冷ますことで、ストレスを和らげ自律神経を調節する働きがあります。不安、動悸、不眠、イライラや抑うつなどの神経症などに用いられます。
・加味逍遙散(かみしょうようさん)
「気」の流れを整え、不足した「血」(血液をはじめとした栄養分)を補うことで、ストレスからくる心身の不調に働きかけるとともに、体の熱を冷ますことで、のぼせやめまいなどにも働きかけます。イライラ、抑うつなどの精神症状のほか、のぼせ、更年期障害などにも用いられます。
漢方薬を始めるときの注意点
漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
◆教えてくれたのは:薬剤師・相田彩さん
あいだ・あや。薬剤師。総合リハビリテーション病院、精神科専門病院、調剤薬局に勤務するなかで、漢方薬が使用される症例の多さと、体質や症状に適した漢方を使用することの重要性を実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)」で情報発信をしている。