頭重感の改善におすすめの食材
頭重感改善のために食事で意識して摂りたいのは、「うま味」と「酸味」の成分です。うま味と酸味は副交感神経を刺激する働きがあるため、血流の改善を助けます。とくに、うま味成分は単独よりも組み合わせることで効果が強くなるので、ほかの食材との組み合わせにも注目してみてください。
味噌
味噌に含まれるうま味成分は「グルタミン酸」です。これに、同じくうま味成分の「イノシン酸」を含むかつお出汁を合わせて作った味噌汁を食べると、頭重感解消の強い味方になります。
鶏肉
鶏肉にも含まれる「イノシン酸」は、副交感神経を刺激します。グルタミン酸を多く含む白菜やネギと組み合わせて鶏鍋にすると、よりうま味を感じることができるでしょう。
ゆず
酸味成分であるクエン酸を含むゆずも、頭重感の改善に役立ちます。おすすめの摂り方はポン酢。しょう油や出汁にはうま味成分が多く含まれているため、酸味とうま味のダブル効果が期待できます。
頭重感が続くときは漢方の活用もおすすめ
長引く頭重感を改善するには、漢方薬を使うのもおすすめです。漢方薬は頭重感を根本から改善するので、頭重感が起きにくい体を手に入れることができます。
頭重感の原因として、ホルモンバランスや自律神経の乱れ、水分代謝の低下、血行不良などが考えられます。そこで、頭重感の改善には、「ホルモンバランスの乱れを整える」「自律神経を整えて、ストレスや睡眠不足による頭重を改善する」「水分の循環をよくして、脳のむくみを解消する」「血流をよくして、肩や首の筋肉の緊張による頭重を改善する」などの働きのある生薬を含む漢方薬を選びます。
頭重感にお悩みの人におすすめの漢方薬2つ
・加味逍遥散(かみしょうようさん)
頭にこもった熱をさますことで、頭重に働きかけます。精神不安やいらだち、疲れを感じる人に用います。
・釣藤散(ちょうとうさん)
頭部にたまった余分な水分の流れを整えることで、頭痛に働きかけます。中年以降で高血圧傾向の人に用います。
漢方薬を始めるときの注意点
漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
◆教えてくれたのは:管理栄養士・小原水月さん
おはら・みづき。管理栄養士。ダイエット合宿所、特定保健検診の業務に携わりのべ600人以上の食事と生活習慣をサポート。自身が漢方薬を使用して体調回復した経験から、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。あんしん漢方(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などで執筆中。