小松菜は通年見かける野菜ですが、霜にあたり、葉肉が厚くなって甘みが増す初冬から春先が旬。「ほうれん草のように茹でずに使えるので、調理も手軽です」と話すのは野菜ソムリエプロの福島玲子さん。食べやすくて栄養価の高い小松菜を買うときの選び方と正しい保存法を教えてもらいました。
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小松菜を選ぶポイントは色・厚み・形
小松菜を選ぶときには、3つのポイントをチェックするとよいでしょう。
色味は鮮やかな緑色のものをチョイス
小松菜を選ぶときは、まず色味を見ましょう。葉がきれいな緑色で、鮮やかなものが新鮮で◎です。黄色がかっていると鮮度が落ちていて、食感が悪くなり栄養も失っている可能性があります。
茎も色をチェックしましょう。白みがなく、薄い緑色のものが新鮮な良品です。
葉と茎の厚みでみずみずしさをチェック
さらに、水分が抜けてしおれていないかどうか、全体のみずみずしさもよく見るといいですよ。葉が肉厚でみずみずしくピンと張っているものは、新鮮な証拠。茎も同様にハリがあって太いと、シャキッとした食感を味わえます。
葉は大きすぎず、小さすぎず、丸みがあるものを
また、葉の形は丸みがあるものがよいです。葉が大きいものは葉脈が発達していることから、歯ざわりが悪いことが多いので、サイズは大きすぎず小さすぎないものがおすすめです。
ちなみに、根つきのものであれば、根が長いものはよく育っている証拠です。
小松菜の鮮度を保つ冷蔵&冷凍保存の方法
小松菜はあまり日持ちしない野菜です。正しく保存して、できるだけ鮮度を保ちましょう。
小松菜を冷蔵庫保存すると、3日程度持ちます。新聞紙やキッチンペーパーなどで包み、キッチンペーパーの上から根の部分を軽く湿らせ、ポリ袋に入れてから野菜室へ入れてください。包むものを軽く湿らせることで、乾燥を防いでみずみずしさが長続きします。
また、根元を下にして立てて保存すると◎。栽培されていたときのように縦に成長しようとするので、横にして保存するとストレスがかかり、栄養や味が落ちる可能性があります。
また、購入した日のうちに固めに茹でてから水気を切り、フリーザーバッグやタッパーなどにしまって冷蔵庫に入れておくと、保存期間を少し延ばすことができます。
冷凍は気にならなければアク抜きナシでもOK
小松菜をすぐに食べきれないときは、冷凍するのもOKです。固めに下茹でしてから使いやすい大きさにカットし、水気をふきとって冷凍用保存袋に平らに並べて入れます。空気を抜いてから封をして、冷凍庫に入れましょう。2週間程度の保存が可能です。
アクが少ない野菜なので、気にならない場合は生のまま冷凍してもOK。使うときは凍ったまま、必要な分だけ袋から取り出して使いましょう。炒めものや味噌汁の具として活用できます。
◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/
構成/イワイユウ