水菜は春に旬を迎えます。鍋物に使う冬の野菜というイメージがありますが、サラダや炒めものに使ってもおいしい野菜です。「旬の時期は生食にもぴったり。選び方と保存法を覚えておきましょう」と話すのは、野菜ソムリエプロの福島玲子さん。詳しくお話ししていただきました。
* * *
旬の水菜を選ぶときは、葉と茎がポイント!
シャキシャキとした食感と、クセのない味わいがおいしい水菜の中でも、新鮮なものを選ぶ方法をお話しします。新鮮なものは、やわらかくて口当たりもよいので、ぜひ旬の時期に食べてみてくださいね。
葉と茎の色味をチェック
水菜を選ぶときは、まず葉をチェックしましょう。緑色が鮮やかで、色が濃く、葉脈がはっきりしているものが風味豊かで、加熱しても食感がよくおいしく食べられます。葉先はピンと伸びて、みずみずしいハリがあるのが新鮮なサインです。
また、緑色の葉と白色の茎の境目がはっきりしているものも、採れたての証拠。茎は持ったときに曲がることなくツヤツヤしていて、株を触ったときに弾力があるとよいです。
変色している水菜はNG!
鮮度が落ちているものは、葉がしなびていたり、茎が半透明になっていたりするので避けましょう。水菜は古くなるにつれて、色があせて、葉が黄色みを帯びます。根元が変色していないかどうかも確認するポイントです。
ちなみに、水菜は水耕栽培のものと露地で育てたものの2種類があります。株は露地もののほうが大きく、風味が強いと言われています。スーパーではなかなか見分けられませんが、直売所などで買うときは聞いてみるのもよいかもしれません。
傷みやすい水菜の正しい保存法とは?
葉物野菜は足が早いものですが、正しく保存すれば、おいしく食べられる期間が少し延びますので、試してみてください。
水菜の保存は乾燥を防いで縦に入れるのが◎
水菜を保存するときは、湿らせた新聞紙やキッチンペーパーでくるんでから、ポリ袋に入れて野菜室に置きましょう。葉に直接水がつくと傷んでしまうので、水で洗わずに保存するのがポイントです。
寝かせて置くと、栽培されていたときのように上に伸びようとしてエネルギーを使いますし、茎が曲がるので傷むのが早まります。できれば縦にして野菜室に置いてくださいね。日持ちの目安は5日程度です。
冷凍したときは、できれば加熱調理での使用を
冷凍するとシャキシャキ感が失われますので、水菜の冷凍保存はあまりおすすめできません。どうしても使い切れずに冷凍するときは、汁物などに使うとよいかと思います。
冷凍の仕方は、使いやすい長さにカットしてから、水気を拭き取って、生のまま冷凍用保存袋に入れればOKです。3~4週間程度で食べきりましょう。
◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/
構成/イワイユウ