暑い夏は忙しい季節です。熱中症対策に日よけグッズや水分を持ち歩き、薄着になることでお肌のケアに手を抜けず、汗や蒸れ、においの対策もしなければ……。しかし、そんな気遣いが「お通じトラブル」を招くことも――。そこで、夏にお通じの状態が悪くなる主な原因と対策を、医学博士の高尾美穂さんに聞きました。
夏だからこそ注意したい「便秘」や「下痢」
周囲に気遣って身だしなみを意識する女性だからこそ、夏は「便秘」や「下痢」になる可能性もあると高尾さんは指摘します。
「夏は薄着になるため、ダイエットに力を入れる女性も多いでしょう。効果が出やすいと言われている炭水化物カットをしてしまうと、便のかさが足りずに便秘になることがあります。同じ理由で脂身を抜く人もいますが、あまりに脂質を摂らずにいると腸内の便が滑りにくくなり、やはり便秘の原因になります」(高尾さん・以下同)
冷たいものばかり摂取しない
汗をかくとにおいが気になる、蒸れたくないと水分を控える女性もいますが、度が過ぎると脱水状態になり、便が硬くなって便秘になってしまいます。
「夏は下痢にも注意が必要です。長時間エアコンの効いた部屋にいて体が冷えると、血流が悪くなって内臓の働きも低下するので、消化不良や下痢、便秘にもなりやすくなります。氷の入った飲み物、アイスクリーム、冷やし中華など、冷たいものばかり摂取するのも同様です」
胃腸の動きが悪くなると食欲不振になり便が排出されなくなる。そこで喉を通りやすい冷たいドリンクばかり飲むと、今度は下痢になる……。そんな悪循環にならないようにしたいものです。