首イボの予防には漢方薬も役立つ
首イボの予防には、漢方薬を活用するのもひとつの手段です。漢方薬は医薬品として効果が認められており、皮膚科でも用いられています。
首イボは、加齢による肌のバリア機能の低下や乾燥、紫外線によるダメージなどで肌が老化することが原因と考えられるので、「血流をよくして全身に栄養を届ける」「水分の循環をよくして肌に潤いを与える」「ホルモンバランスを整えて皮膚トラブルを軽減する」「肌の新陳代謝をよくして紫外線によるダメージを回復する」などの作用がある漢方薬を選びます。
首イボの対策に役立つ漢方薬
・当帰飲子(とうきいんし)
肌に栄養分と潤いを与えて乾燥や肌ダメージを軽減することで、湿疹や皮膚炎、かゆみなどに働きかけます。冷え症で、皮膚が乾燥しやすい人に用いる漢方薬です。
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
血流をよくして全身に栄養を巡らせることで、肌の水分代謝を高めます。肌荒れやにきび、シミが気になる人に用いる漢方薬です。
漢方薬を始める際の注意点
漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
◆教えてくれた人:薬剤師・碇純子さん
いかり・すみこ。薬剤師。神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)で情報発信を行っている。