料理・レシピ

再生できる野菜“リボベジ”は家計の味方!豆苗や大根、にんじんを上手に再生させるコツを野菜ソムリエプロが伝授

再生栽培している
再生栽培できる野菜にはどんなものがある?(写真/Photo AC)
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食費が高騰して家計を圧迫するなかで、注目されている“リボベジ”。“リボベジ”とは、リボーンベジタブルの略で、再生できる野菜のこと。「野菜の根やへたなど、調理の時に捨ててしまう部分を使って再び栽培することで、食費を節約できます」と話すのは、野菜ソムリエプロの福島玲子さん。“リボベジ”のルールと、初心者にも簡単な野菜の育て方を教えてもらった。

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基本ルール&初心者向けの豆苗

“リボベジ”は基本を知っておけば、成功する可能性が高いです。また、初心者でも扱いやすい豆苗の育て方をお話しします。

“リボベジ”の基本のルール

“リボベジ”で気をつけたいことは、衛生を保つことです。水が腐ると、カビなどの菌が繁殖しやすくなるので、水を毎日取り替えます。「朝出かける前に」「夜お風呂に入る前に」など、習慣づけるとよいでしょう。

置く場所は日当たりがよいところがベスト。レースカーテン越しなど、直射日光が当たらない明るい窓際などですね。夏場は日当たりがよすぎると、水温が上がり、腐ることもあるので気をつけてください。

豆苗の再生栽培
再生栽培をするときは直射日光が当たらない場所におく(写真/Photo AC)
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さらに、“リボベジ”を収穫したら、加熱調理で食べましょう。売られている野菜のように衛生的な管理が十分ではないので、生で食べることはあまりおすすめできません。

豆苗は再生回数で固さが変わる

初心者に特におすすめなのは、再生野菜としてよく知られる豆苗。1週間で芽が出て、2週間ほどで収穫が可能です。

まずは脇芽よりも上の部分(種上2〜3cm程度)をカットします。脇芽よりも下を切ると、成長点がなくなり育たなくなってしまうので、気をつけてください。

豆苗の長さを測っている
2回目に収穫する豆苗はやわらかい(写真/Photo AC)
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カットしたら、パックまたは横長の皿に置いて、根を水に浸します。あとは水を毎日変えればOKです。

一度収穫したあとは、もう一度同じ要領で二度目の収穫も可能です。再生した豆苗はやわらかく育つので、スープや鍋に向いています。

にんじん&大根の葉も初心者に◎

にんじん&大根もトライしやすく、育つ期間も早めです。

にんじんなどの再生栽培
にんじん&大根の再生栽培は初心者にもおすすめ(写真/Photo AC)
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2週間程度で再生するにんじん&大根の葉

にんじんと大根の頭を5mm〜1cm程度でカットし、浅めの皿に置いて半分程度まで水に浸します。肥料を与えるとカビが生えやすくなるので、水だけにしてください。明るい窓辺や蛍光灯の下に置き、毎日90度回してまんべんなく光を当てましょう。

毎日流水で洗ってぬめりを取り、水を変えれば、10日〜2週間程度で葉が伸びて収穫できます。葉が出れば、伸びるまでは早いです。

収穫したにんじんや大根の葉は、炒め物やお味噌汁の具、かき揚げなどに活用できます。じゃことごま油で炒って、ふりかけにしてもおいしいです。

再生栽培したブロッコリー
ブロッコリーも再生栽培ができる!(写真/Photo AC)
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ほかにもブロッコリー、小松菜、リーフレタス、玉ねぎ、にんにくなども再生可能な野菜です。果物だとパイナップルも再生できると言われています。

まずは初心者向けの野菜からはじめて、コツを得たらほかの野菜や果物に挑戦してみてもいいでしょう。

◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん

野菜ソムリエの福島玲子さん
野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
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ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/

構成/イワイユウ

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