2025年を迎え、ライター歴46年を迎えたオバ記者こと野原広子(67歳)。これまでさまざまなモノにハマってきたが、今のマイブームは「炭火」だという。いったいどう使っているのか?
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今のマイブームは「炭火」
ヨーグルトだの甘酒だのパンづくりだの、まぁ、自分でも呆れるくらい何かにハマっては飽きてきたけれど、昨年の暮れから炭火がマイブームなんだわ。炭火の匂いとか炭火で沸かした白湯の柔らかさとか、それにも増して手あぶりをしたりすると、1日がまったりと過ぎていく感じなんだよね。
実は10年以上前にひと冬、夢中になったことがあってね。「電気代が高いし暖房、どうしよう」を心配しだしたら、「そういえば…」と思いだしたのよ。そしたら頭の中は炭火でいっぱい、ってこのあたりが私の病なんだね。前によく通っていた食堂に「暮らしが仕事、仕事が暮らし」という書がかかってあったけれど、私の場合は「暮らしが遊び、遊びが暮らし」。だからすぐに夢中になるけど、飽きるのも早い。おまけに夢中になっている間は必ず大騒ぎする。「はた迷惑な女だわ」と自分にツッコミを入れるけど、まぁ、性分は治らないね。
で、炭火だけど火鉢を買うほどの覚悟はないの。どうせ飽きるんだもの。もっと安くてお気軽なものはないかとネットで調べたら植木鉢が代用できることを突き止めた。でも灰はどうしようか。炭は、ホームセンターで見たらちゃんとした備長炭は3kgで3000円くらいするのね。いっぽうマングローブから作った炭は600円。まずはこっちから試してみるか、なんて試行錯誤と実験を繰り返した結果、燃やすのがもったいないような備長炭にたどり着いたわけ。
炭火にお餅をのせたら…
そんな時にタイミングよく茨城のトミコ姉ちゃんが「小正月だから餅送ってやるよ」と言ってきた。トミコ姉ちゃんは2年前に92歳で亡くなった母親のいとこで、今年80歳になるというんだわ。「この年で姉ちゃんもねぇよな」と去年の夏に会ったときに笑っていたけれど、長年そう呼んでいたし、また不思議な縁を感じる人なんだよね。
あれは私が小学4 年だから10歳で、トミコ姉ちゃんは23歳だったんだわね。「広子が夏休みで東京に来ているなら国会議事堂を案内してやるよ」と、議員会館の受付をしていたトミコ姉ちゃんが言ってくれて、議事堂の暗くて長い廊下を歩いた覚えがある。それから50年後に今度は私が議事堂で茨城の小学生を案内するアルバイトをしているんだから、ほんと、縁って不思議。なんてことをつらつら思いながら送られてきた炭火にお餅をのせたらあっという間に焼けて、これがもう、うまいのなんの。白湯もそうだけど、炭火で加熱すると素材の味がグンと引き立つんだわ。
とはいえ炭火は換気をしないで、うっかり寝たりすると一酸化中毒になる恐れがあるから、窓は2cmくらい開けて、換気扇を絶えず回している。だから暖房効果があるかどうかは微妙だけど、まあ、気の持ちようだね。
東京駅近くの店で食べる天ぷらそばにもハマっている
あとここのところのマイブームは東京駅前の八重洲中通りにある、『よもだそば』なの。天ぷらそば(530円)は、豚天、鳥天、いか天など好きなものをひとつ選べて同料金なのよ。しかもそばも天ぷらもクオリティの高さはハンパない! そういえば立ちそばはオッサン天国だったけど、最近は若い女性から私くらいのオバさんまでふつうにいて居心地がいいんだわ。
あといろんなカフェでノマドしているからカフェにもやたら詳しくなっちゃった。椅子の良し悪し、客層、空間、眺め、トイレ環境、コーヒーの味などなど、総合点が高いとそれだけ仕事がはかどるんだよね。だいたい1日4時間から6時間くらいこもっている感じ。そして行き帰りに余力がある日は歩道橋に挑戦しているの。
「よし!」と階段を前に自分に掛け声をかけて上りきるとちょっと自分が誇らしくてね。誰もほめてくれないけど、「よくやった! ナイスファイト!」と心の中で大絶賛よ。大寒も過ぎたことだし春に向かって楽しめることを楽しまないとね。
◆ライター・オバ記者(野原広子)
1957年生まれ、茨城県出身。体当たり取材が人気のライター。これまで、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。昨年10月、自らのダイエット経験について綴った『まんがでもわかる人生ダイエット図鑑 で、やせたの?』を出版。
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