当サイトがおくる好評連載『還暦・オバ記者の悪あがき美容道中』。還暦で、バツイチ独身。オバ記者ことライターの野原広子が、美容・ダイエットに奮闘し、女を磨く日々を綴ります。これまで幾度となくダイエットに挑戦し、そのたびに挫折。婚活は、連敗記録を更新中。「痩せてイイ男と結婚したい!」――そう切実に願うオバ記者に春は訪れるのか?
“月曜断食”第6弾となる今回は、体重が順調に減り続けているオバ記者の味覚にもある変化が――。
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「あら、ちょっと顔がスッキリした?」
ひと月ぶりに会った友人からそう言われたの。“月曜断食”を始めて6週目。うれしくって、何度もその言葉を思い出して銀座のホコ天を歩きながらニヤニヤしちゃった。
私の揺ぎない食い意地と、綿あめのようにふわふわと芯のない意志を知っている友人は、「断食ってキツくない? 気がヘンにならない?」「ほんとに続けられるの?」といまだに疑いの眼。お昼に酢豚定食のご飯ぬきを食べていたら、「ダメじゃん、ダイエット中に中華なんか食べちゃ」と笑われたりして、まあ、ハナから信じちゃいないわけよ。
そんなときは、「ちくしょう~、今に見ておれ、目にもの見せてくれるわ~」と、お腹に力を入れてみるけど、ま、この“月曜断食”に精神論はほとんど関係ないね。
週末、10才年上の友人K子さんと築地のお寿司屋さんにランチを食べに行ったのね。土日は、3食とも「握りこぶしふたつ分まで」という量以外、食事制限がないんで、食べる気満々よ。
断食は「食べないからその分、痩せる」じゃなかった
見ての通り、簡素なつくりのお店だけど、1200円のお刺身定食がうまいのなんの。まぐろ、すきみ、かつおのたたき、鯛、いか、とり貝。どれもグレードの高い鮮魚ばっかり。これを肴にビールの中瓶をK子さんとシェアして乾杯したわけよ。あとは生レモンサワーを一杯ずつ飲んだら、もう最高、なんて言葉じゃ言い尽くせないって。
どんだけの鮮魚かというと、隣りのテーブルでお兄さんたちが乾杯しているから、「仕事は?」と声をかけたら、「場内のまぐろや」だって。深夜2時、3時が始業の築地の正午は、サラリーマンでいえば夕方の6時過ぎ。仕事が終わったあと、プロが一杯やる店がまずいわけがないでしょ!
K子さんは、「お刺身はご飯といっしょに食べるとおいしいよね」と言いながらご飯を完食。私も「そだね~」と言いながらご飯の上にまぐろの赤みを乗っけたんだけど、ご飯が甘すぎるというか、うますぎて刺身の鮮度を殺しちゃうというか。ともかく以前のように、刺身とご飯がベストマッチ、とは思えないんだわ。結局、半分以上残しちゃった。
「どうしちゃったの?」とK子さんに言われるまでもない。私だって、「どうしちゃったの?」と思うわよ。たとえば飴1個がなめきれないんだもの。3回くらい口の中でころがすと、頭の芯が甘さのあまりしびれてきて、口の外に出しちゃう。クッキーは小2枚が限度。最近ではリンゴもすごく甘く感じる。そのときの頭のしびれがあんまり気持ちよくないんだよね。
今まで私は断食は、「食べないからその分、痩せる」と思っていたけど、食べない日をつくることで、もっと大きく味覚そのものを変えている気がする。「好物」と思っていたものが、そうでもなくなったり、逆に今まで「いまいち」と思っていた野菜とか、くだものが「おいしい~っ」と思えたり。
そして体重は5.2kg減だけど、体脂肪分は38.2%が、今朝は34.8%。「高い」から「やや高い」とランクが変わったの。来週からはエクササイズを始めて、引き締め効果も狙っちゃおうかな~。
オバ記者(野原広子)
1957年、茨城県出身。『女性セブン』での体当たり取材が人気のライター。同誌で、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。
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