女子会で友人との会話を楽しんでいた日々から一変、自粛やリモートで人と会う機会は減り、人に接するときもマスク着用。顔の筋肉だって動かさなければ衰えてしまう…。そこで、マスクを着けたままでも、表情筋を鍛えて若顔を目指せるエクササイズ「コアフェイストレーニング」を伝授してくれるのは、表情筋研究家の間々田佳子さん。シリーズ2回目は「頬のたるみ解消」。
頬を上げてデカ顔を小顔にチェンジ
「頬のたるむ原因は顔を動かしていないこと。つまり、表情不足によるものです。外出自粛で、人との会話や大声で笑ったりする機会が減ったという生徒さんの中には、頬がたるみ、ドレープがはいり始めたという人も。話す、笑う、歌うなどは、いずれも顔の筋肉を大きく動かしますから、動かす回数が少なくなれば頬は確実にたるみます。
また、他人に見られることで豊かになる表情も、マスクを着けた途端、相手に見えないのをいいことに気にしなくなっているのでは? 顏に緊張感がなくなれば、頬は垂れ、目の下はくぼみ、待ち受けているのは残念な老け顔です」(間々田さん・以下同)
リモートワークが頬のたるみを加速
マスクを着けると見られていない安心感で、表情を気にしなくなった人も多いだろう。また、自粛やリモートワークなどで人と会う機会が減ったことも、頬のたるみを加速させる原因になる、と間々田さんは言う。
「ほっぺたが落ちてくると頬から下はAラインになります。さらに、頬のたるみが重しとなり左右のあごが横に広がる。そう、デカ顔です! デカ顔を加速させるのが笑い方。なんとか、たるんだ頬を上がってるように見せたくて口角を上げるつもりが、左右一文字に引いてしまう。頬は立体的になりますが、力を入れているのは口角ではなくあご。
あごの筋肉が鍛えられ、デカ顔が形状記憶されてしまいます。そうならないためにも、口角と頬は真上に引き上げてVラインを作りましょう」
頬のたるみを解消してVラインのシュッとした顔をゲットするおすすめのコアフェイストレーニングが、「頬のVトレ」だ。
コアフェイストレーニング「頬のVトレ」のやり方
上の歯だけをしっかり見せて、にっこり笑う。口角をグッと引き上げて、目はぱっちりと開いたまま頬を上にあげる。このまま10秒キープ。
【NG】頬を引き上げて目を細めるのはNG
目をグッと開いたまま行うのがポイント
「頬を思いっきり引き上げるとつい目を細めてしまいますが、目は見開いたままでキープ。頬をあげるたびに目尻にしわを寄せていると、そのしわが刻まれてしまうので、目はグッと開いたまま行うことがポイントです。頬がリフトアップすれば立体的になり、若々しく見えるのはもちろん化粧映えする顔に。
口角と頬を一緒に持ち上げれば小顔にも有効。ただし、猫背姿勢で行うと効果はダウン。口角と頬を持ち上げるときに、姿勢もピンと整えるクセをつけましょう」
激しい運動ではないが、隙間時間に姿勢を正して顔を動かすだけで、全身の血行がよくなり肌の調子も上がる。10秒を1日1回。3セット行えば効果は出やすいが、定着するには1週間から1か月続けるのが目安。
マスクを着けて行うメリットも。
「頬を上げるときに、マスクの上部をほっぺたで押し上げるイメージで行いましょう。マスクが負荷になり、着けないときより押し上げていることを実感できます。同時に、左右バランスもチェック。頬も口角も使いやすい方を上げてしまう傾向にあるので、中心から左右同じ強さで引き上げる。今より5mm上げる意識を」
マスクを着けたまま鏡で確認できるので、左右差の出ないよう上がりにくい方は意識して行って。マスクの上から軽く手先で触れてみると、よりわかりやすい。ただし、肌の擦れが気になる人は無理のない程度に。
「マスクを着けるたびに、“頬のVトレスイッチオン!” を習慣に。普段から行っていれば、マスクを外した瞬間も自然な笑顔が作れますよ」
教えてくれたのは:表情筋研究家・間々田佳子さん
コアフェイストレーニング考案者、ままだよしこメソッド株式会社代表。19歳のときにインドに渡り、顔のヨガを学ぶ。2010年フェイシャルヨガの高津文美子氏に師事し、インストラクター認定資格を取得。以後、顔ヨガブームの火付け役として美容業界を牽引。2020年より自身の新メソッド「コアフェイストレーニング」を考案し、顔の「軸」を見つけることで顔を引き締め、表情・印象をピンポイントで変えていく「顔のトレーニング」の普及を行う。講演・テレビ出演も多数。これまでに出版した著書は13冊累計56万部を突破。講座受講者は3万人を超える。主な著書は 『日めくり まいにち、顔ヨガ!』(小学館) など。『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』『NHKニュースシブ5時』『行列のできる法律相談所」『シューイチ』『この差ってなんですか?』他、多数のメディアにも出演。
取材・文/佐々木めぐみ