
天皇陛下は2月23日、62歳の誕生日を迎えられました。誕生日を前に会見に臨まれ、皇后雅子さまについて「公私にわたり良き相談相手になってくれています」などと述べられました。雅子さまと支え合い、ご家族3人で歩まれた軌跡を振り返ります。今回は、2013年から2022年のご家族での日々まで。
2013年|11年ぶりに夫婦水入らずで外国訪問
2013年4月、国王の即位式に合わせて、オランダをご訪問。雅子さまの外国への公式訪問は11年ぶり。12時間にもおよぶフライトによる体調への負担が心配されましたが、笑顔でタラップを下りられ、出迎えたオランダ政府関係者らに手を振っておられました。


久々に夫婦水入らずでの外国訪問。黒のえんび服姿の天皇陛下(当時は皇太子)の隣に寄り添われる雅子さまは、クリーム色のローブ・モンタントをお召しに。右胸には、美智子さまから受け継がれたブローチが添えられ、笑顔とともに輝いていらっしゃいました。
2014年|愛子さまの中学校の入学式で晴れやかな笑顔
2014年4月、長女・愛子さまの学習院女子中等科の入学式にご出席。校門前での取材で「今のお気持ちはいかがですか」との問いかけに、愛子さまは「楽しみにしています」とはっきりとにこやかに答えられました。

この日、雅子さまはジャケットの襟と袖口に黒と白のダブルラインの装飾が施されたネイビーのセットアップをお召しになり、アクセサリーはイヤリングと指輪のみで控えめに。靴とバッグもシンプルなものをセレクトされていました。天皇陛下(当時は皇太子)もパープルの無地のネクタイをポイントに、スーツはシンプルなものをお召しになっていました。

2017年|愛子さまの高校の入学式は紺で“リンク”
2017年4月、愛子さまの学習院女子高等科の入学式に出席された天皇陛下(当時は皇太子)と雅子さま。体調不良が続くなどあったものの、新しい学校生活への門出の日を迎えられた愛子さま。あいにくの天気でしたが、すがすがしい笑顔を見せられました。


陛下は、この日、愛子さまの制服に近い色のスーツをお召しになり、ストライプ柄が爽やかなネクタイを合わせられていました。雅子さまも濃紺のノーカラースーツにブローチやパールのネックレスを合わせられるなど、愛子さまの制服の配色とリンクしたコーディネートでした。
2018年|銀婚式では雅子さまに「銀メダルを」
天皇陛下(当時は皇太子)と雅子さまが結婚25年目の銀婚式を迎えられた2018年。報道向けに寄せた文書で陛下は、雅子さまへの思いを記されました。結婚10年目のとき、雅子さまに「『努力賞』と『感謝賞』のダブル受賞」との言葉を送られましたが、銀婚式では「加えて、銀婚式に因んで銀メダルも贈りたい」と述べられ、雅子さまは陛下に「感謝状を差し上げてもよろしいものでしょうか…」と応じられました。
銀婚式に合わせて公開されたお写真では、雅子さまが愛くるしそうになでられているのは、雅子さまのお誕生日写真にもたびたび登場する愛犬の由莉(ゆり)。



雅子さまは、ピンクのロング丈のアンサンブルに白のパンツ、花柄のスカーフをアクセントにしたコーディネート。陛下は、ワイシャツにスラックスでしたが、ジャケットは羽織っておらず、ほんのりリラックスした雰囲気でした。
2019年|トランプ大統領との面会で雅子さまに称賛の声
アメリカのトランプ大統領(当時)夫妻が来日。天皇陛下が海外の元首と面会するのは、即位後初めてのことで大きな話題になりました。夫妻とにこやかにコミュニケーションをとる雅子さまの類まれな英語力は海外メディアからも称賛されました。



国際感覚豊かな天皇皇后両陛下。晩餐会で雅子さまは、花々が刺しゅうされた繊細なシースルーのジャケットにロングドレスという、エレガントな装いでした。
2019年|愛子さまの高校最後の夏休みに家族旅行へ
コロナ禍ということもあり、一昨年から見合わせられていますが、例年夏には、ご一家で静岡県下田市の須崎御用邸と栃木県那須町の那須御用邸でのご静養にはいられていました。2019年の夏は、愛子さまにとって高校生活最後の夏休みでした。




陛下は爽やかな水色のシャツにスラックス、雅子さまはボルドーのジャケットに白のパンツ、バッグも白とボルドーのキルティングで、全身色合わせがばっちりでした。愛子さまは色白な印象ですが、ほんのり健康的に日焼けをされ、可愛らしいレース地のセットアップ姿で、集まった人々に笑顔で応えられていました。
愛子さま高校生活最後の夏休みにご家族水入らずでの思い出となったようです。
2019年|日本中の視線を集めた即位パレード
2019年11月の即位パレードで天皇皇后両陛下は、沿道に集まった人々にオープンカーから笑顔で応えられました。



平成から令和へ。新時代のスタートに、日本中がハッピームードに包まれた瞬間でした。陛下は、勲章をつけたえんび服姿。雅子さまは、フリルが重なったデコラティブなドレスをお召しになり、ご成婚パレードを思い起こさせるような輝かしいお姿は日本中の視線を釘付けにしました。
2022年|新年のご挨拶でコロナ禍の国民にメッセージ
天皇陛下は元日、ビデオメッセージで「支え合って、この困難な状況を乗り越えていくことを心から願っています」と、コロナ禍にある国民を勇気づけました。

雅子さまは白のスーツにパールのネックレスとイヤリングでオールホワイトコーデ、陛下はさわやかなブルーのネクタイをお召しになり、温かいメッセージを述べられていらっしゃいました。
2022年|愛子さまがローブ・デコルテで初ご公務
2022年元日には、天皇皇后両陛下が新年の挨拶を受けられる「新年祝賀の儀」が行われました。昨年に続き今年もコロナ禍ということで、規模を縮小。
この日、愛子さまは、初めての公務として参列され、成年行事と同じく、上質なシルクで仕立てられた純白のローブ・デコルテをご着用。新鮮で麗しいお姿でした。



その日の午後、両陛下と愛子さまはおそろいで、皇居・乾門を出発し、上皇上皇后両陛下が住む仙洞仮御所へ。儀式のときとは一転し、両陛下の間に座られた愛子さまはリラックスされたような、やわらかい表情で沿道に集まった人々に手を振られていました。
2022年|雅子さまは「日々の活動を支えてくれる大切な存在」
62歳の誕生日に際し、天皇陛下は記者会見に応じられました。コロナ禍で人々の交流が難しい中で、「心に希望の火を絶やさずに灯し続け、お互いを認め合い、支え合える年になってほしい」と願われました。
雅子さまについては、「私の日々の活動を支えてくれる大切な存在であるとともに、公私にわたり良き相談相手になってくれています。私も、今後ともできる限り力になり、支えていきたいと思っております」とお答えに。

愛子さまが昨年、成人を迎えられたことについては「日頃から多くの人々に助けられ、支えられているということに、愛子が感謝の気持ちを持っていることを親としてもうれしく思っています」「愛子と3人でいると、私たちの団欒は笑いの絶えない楽しいものになっています」などと述べられました。


お誕生日に合わせて発表されたお写真では、陛下はほんのりゴールドのネクタイがポイントのスーツ姿。雅子さまは、白のパンツスーツに、インナーも白、パールのネックレスとイヤリングをつけられ、オールホワイトのワントーンコーデでした。