女優・大塚寧々さんが、日々の暮らしの中で感じたことを気ままにゆるっと綴る連載エッセイ「ネネノクラシ」。第36回は、寧々さんの「寒さ対策」について。
* * *
冬は大好きだが、寒さには弱い。
いつも手足の先は冷たいし、寒がりだ。冬は出来れば、炬燵に入ってみかんを食べながら、本を読んだり映画を観たりずっとしていたい。漫画を読むのも楽しい。そして冬の柔らかな日差しの中で、足を炬燵に入れたままウトウト居眠り…モチ(トイプードル・女の子)もすぐ隣でいびきをかきながら一緒に居眠り。 想像するだけで最高だ。
でも現実は日々の買い物や、モチの散歩などで外にでなければいけない。太極拳に行く時の冬の自転車も寒い。
北欧のマイナス20度でも大丈夫だったダウンパンツ
そんな時は、重い腰をあげてとにかく着込むに限る。暖かいインナーを着てセーター、そしてダウンベストや軽くて薄いダウンを着て、その上からまたダウンを羽織る。ニットの帽子をかぶって耳まで隠して、マフラーに手袋だ。ボトムスは、暖かいインナーを履いて、ダウンパンツ。靴下は二重だ。なので冬の靴は、いつもよりワンサイズくらい大きめだ。着膨れているが、そんなの気にしない。
そういえば去年の冬はマフラーとかカーディガンを太い毛糸でざくざく編むのに凝っていたが ふわふわして気持ちいいのかすっかりモチの寝床になっている。
ダウンパンツは数年前に夫が北欧に仕事に行った時に、マイナス20度くらいでも大丈夫だったというので、アウトドアブランドの同じものを私も購入した。それ以来、温かくて軽いダウンパンツは、冬の寒さの強い味方になってくれている。
ウエストはゴムで楽だし、何よりもとても軽い。 あまりにも温かくて着心地が良いので、同じダウンジャケットも買った。上下ダウンなので、快適だ。
さて、問題は夜眠る時だ。ベッドに入る時、足元が冷たいと本当につらい。湯たんぽを使ったりしていた時もあったが 朝起きると全然違う場所にある。きっと蹴飛ばしているんだろう。
なので、電気毛布を足元だけ敷いて、眠る少し前に温めて寝る時に切るようにしている。モチも気づくと、温かいところをちゃんと知っていて、ちゃっかりベッドの足元で気持ちよさそうに寝ている。 足元が温かくなると、ふう~っとすぐに眠くなってしまうので、本を読もうとしてもなかなかページが進まないが.…(笑)。
◆文・大塚寧々(おおつか・ねね)
1968年6月14日生まれ。東京都出身。日本大学藝術学部写真学科卒業。『HERO』、『Dr.コトー診療所』、『おっさんずラブ』など数々の話題作に出演。2002年、映画『笑う蛙』などで第24回ヨコハマ映画祭助演女優賞、第57回毎日映画コンクール主演女優賞受賞。写真、陶芸、書道などにも造詣が深い。夫は俳優の田辺誠一。一児の母。出演映画『Dr.コトー診療所現在』が12月16日公開予定。