健康・医療

ジムもジョギングも挫折…運動を習慣化できないのには理由があった!医師が教える健康習慣を継続するシンプルな方法

習慣化するためのコツ3つ

ここまでの習慣化しづらい理由を踏まえて、習慣化するための3つのコツを中村さんに教えてもらいました。

とにかく単純な行動にする

脳は考えたり判断したり、エネルギーが必要な行動を嫌がるため、新しく身につけたい習慣はできる限り単純なものがよいのです。起きたらテレビをつけるというように、運動も「できるだけ考えることや条件、制約が少ないほうが習慣化には有利」だと中村さん。

例えば、「どんな服装でもできる=着替えなくていい」「どこでもできる=出かける必要がない」「いつでもできる=時間を決めたり、予約したりする必要がない」「体ひとつでできる=道具がいらない」「動作が簡単=やり方やルールを覚えなくていい」といった、ハードルになる条件が少ないものがいいでしょう。

「反対に、スポーツウェアやシューズが必要だったり、ジムを予約しないといけなかったり、器具の準備が必要だったり、細かいやり方を指導されたりすると、どんどん面倒になります」

原っぱにあるハードル
ハードルになる条件が少ないものが◎(Ph/photoAC)
写真6枚

簡単にクリアできる目標にする

「いきなり高い目標を立てる人は挫折しがち」だと中村さんはいいます。1か月で10kg落とすなどの成果を目的にするのではなく、健康のために継続するのではあれば、やめずに続けることが大切なので、楽勝でクリアできる目標でいいのだそうです。

「高い目標を掲げて結局ゼロで終わるよりも、ほんのわずかでも地道に続けるほうがはるかに意味があります」

また、中村さんはとりあえずやってみることで「作業興奮」の効果も期待できるといいます。

「少し部屋の掃除をしたら、なんだかんだと隅々まで掃除してしまった、という経験はないでしょうか? 人は少しでも行動すればなんとなくやる気が出てしまうことがあるのです」

1km走るつもりが気持ちよくて3kmくらい走ってしまった、腕立て伏せを5回やったついでに腹筋も5回やったなど、楽々クリアできる行動を起こすことで、よりよい行動につながることにもなります。

関連キーワード