沖縄の本土復帰から半世紀、天皇皇后両陛下25年ぶりに沖縄へ
1987年9月、天皇陛下が初めて沖縄を訪問されたのは、皇太子になる前の浩宮時代の時でした。到着されたその日に、上皇ご夫妻が火炎瓶を投げつけられた「ひめゆりの塔」へ訪問。
沖縄戦当時、「ひめゆり学徒隊」として看護動員された生存者、宮良ルリさんに「あなたが書かれた『私のひめゆり戦記』を読みました」と声をかけられました。
雅子さまと、おふたりがそろって沖縄を訪問されたのは、沖縄返還25周年を迎えた1997年7月でした。それから、天皇皇后両陛下が再び沖縄入りを果たされるのは、昨年の10月、25年ぶりの来県になりました。
2022年5月15日で、沖縄県が本土に復帰してから50年。「沖縄復帰50周年記念式典」が開催され、天皇皇后両陛下がオンラインで出席されました。
陛下は、「大戦で多くの尊い命が失われた沖縄において、人々は『ぬちどぅたから』(命こそ宝)の思いを深められたと伺っていますが、その後も苦難の道を歩んできた沖縄の人々の歴史に思いを致しつつ、この式典に臨むことに深い感慨を覚えます」と述べられ、また、今後の沖縄についても言及されました。
「今後、若い世代を含め、広く国民の沖縄に対する理解が更に深まることを希望するとともに、今後とも、これまでの人々の思いと努力が確実に受け継がれ、豊かな未来が沖縄に築かれることを心から願っています」
オンラインでのご出席から約5か月後、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開かれた国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭の開会式に出席されるため、10月22日に天皇皇后両陛下が特別機で沖縄県に向かわれました。到着後、両陛下は沖縄県糸満市の平和祈念公園を訪問されました。