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66歳オバ記者が講演会デビュー なぜオファーが?ほぼ満席の会場で何を語った?

ほぼ満席の会場に立つと…

こうしていよいよほぼ満席の伝承館のステージに立った私。まずは、私が東京でどんなことをしてきたか、どういういきさつで雑誌記者、オバ記者になったのか、ありのままに話したの。子供の頃の鼻たれだった私を知っている同級生に、いきなり記者として体験したがんの話をしても納得できないんじゃないかと、そう思ったのよ。

「あっという間だったよ」

講演会のあとのサイン会は長蛇の列。そこで口々にそう言われたの。実はそれ、私もそう。マイクを持ってステージに立ったら緊張どころか次から次に話したいことが浮かぶんだよね。前列に座った仲良しや、懐かしい顔ぶれがうなずいたり笑い声まであげてくれたら私もどんどん調子が出てきて、そのうち角の方で目を閉じていた人まで身を乗り出してくれて、会場全体がひとつになってきたような……。

オバ記者
講演中は緊張せずリラックスしながら話ができた
写真8枚

「みんなが嫌がる胃カメラですが、飲む前のイメージが大事です。どんなイメージかというと太いざる蕎麦ですね。これを口から入れて出し入れするものと思えば、いざというときに緊張が和らぎます」というと、「ほぅ~」というため息ともつかない声が聞こえてきた気がした。

最後は大きな拍手と質問ラッシュ

そうして、最後に「私のつたない話が何かの役に立っていただけたでしょうか」と問うと、大きな拍手。そのあとの質問コーナーでは男女さまざまな方が手をあげてくださったのよ。

同級生は立派な花束をくれるし、さらには控室を訪ねてくれて30年以上前からの私の読者だと具体的な記事をあげてくれた人。遠くから来てくれた人もいてまるで夢の中にいるよう。

オバ記者
ふるさとの山に向かいていうことなし!
写真8枚

サイン会を主催してくれたムラカミ書店のYちゃんは、「生まれ故郷なのにヒロコさんがオバ記者だって知っている人が少なくて残念な思いをしていたけれど、今日、これだけの人が認知してくれて、それが本当にうれしいんです」と、胸が熱くなる言葉をかけてくれた。

ふるさとの山に向かいていうことなし ふるさとの山はありがたきかな

啄木さん、同感です!

◆ライター・オバ記者(野原広子)

オバ記者イラスト
写真8枚

1957年生まれ、茨城県出身。体当たり取材が人気のライター。これまで、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。昨年10月、自らのダイエット経験について綴った『まんがでもわかる人生ダイエット図鑑 で、やせたの?』を出版。

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